１３過去の傷跡 ページ13
海道ジンの姿が見えなくなると、拓也さんは立ち止まって私を振り返った。
拓也「大丈夫か？顔色が悪いぞ。」
『え？あ・・・大丈夫です。』
気が付くと私は、手を握りしめ嫌な汗をじっとりとかいていた。
そんな私を見て、拓也さんは小さくため息をこぼす。
拓也「お前もその体質、早くどうにかした方がいいな。」
『・・・別に、好きでこうなってる訳じゃありません』
そうだ、私だって少しはみんなと話してみたいと思っていないこともない。
ただ・・・体がそれを拒絶しているのだ。
すると拓也さんは急に表情を歪めた。
拓也「それは・・・」
『・・・？』
拓也「あいつが・・・レックスがいなくなったからか？」
『っ！？』
蓮・・・さん？
どうしてそこで蓮さんが出てくるんだ。
『な・・・んで・・・蓮さんは・・・関係ないはず・・・です。』
無意識に声が震える。
蓮さんには、すごくお世話になった。
家族を知らない私にとって、蓮さんは親のようなもので、この世で一番大事な人だった。
忘れたくても、忘れられない思い出。
もう会えないなら、忘れてしまった方が楽だと思ったのに・・・
拓也「あいつが死んでからだ、お前が変わったのは。」
『っ・・・』
拓也「なにも今すぐにとは言わない。でも、少しずつ慣れるようにしなさい。」
『・・・はい。』
家族のことは、覚えていない。
家族代わりだったあの人も、もういない。
私は・・・
人の温もりを知らないんだ＿＿＿＿
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あくび娘 - 続きが気になります！更新頑張って下さい！！ (2015年1月17日 20時) (
レス) id: 7e2f9e3de1 (このIDを非表示/違反報告)
天亞(プロフ) - 続きが凄く気になります(o^∀^o)
(2014年7月13日 17時) (携帯から) (レス) id: 07f13ec6ff (このIDを非表示/違反報告)
淡狼(プロフ) - りんさん» ありがとうございます！全然更新できなくてすいません＞＜ (2013年12月21日 19時) (レス) id: 898b29761e (このIDを非表示/違反報告)
りん - おもしろいです！続きが気になりますヾ(＠⌒ー⌒＠)ノ (2013年12月16日 23時) (レス) id: b9d101cf70 (このIDを非表示/違反報告)
雪兎(プロフ) - 瞻歌さん» うわあ、面白いだなんて！ありがとうございます！ (2013年8月11日 13時) (レス) id: 898b29761e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：淡狼 | 作成日時：2013年4月3日 14時
