＃６３ 宙 ページ13
.
｢よ｣
家の真ん前でポケットに手を突っ込みながら顔を上げた彼の姿に驚いた
『…お疲れ
何でいるの？』
｢なんでだろーね、｣
今日は別々の仕事だったから会う予定はなかったはず
『仕事は？』
｢1時間も早く終わったんだよね〜
こんな巻くことってあるんだな｣
『え、それ言いに来たの？』
｢んなわけ(笑)｣
少しだけ頬を赤くして、ニコニコする彼が何を思ってここにいるのかが分からない
いつもより口数が少なくて、それが凄く変に感じて
自分が何をするのが正解なのか、必死に考える
『……家、入る？』
｢え？いいの？｣
『いや、なんでそんな驚いてるの？』
｢だって今まで1回も家に入れてくれたこと無かったじゃん｣
『普段だったら入れないけど…寒いんだもん』
｢やった、お邪魔しまーす｣
私の頭をポン、と撫でて
玄関の方へ向かって歩き始めた彼の背中を追う
吐いた白い息が宙を舞い、そして消えていく
こんなにも冷え込んでいるんだもん、温かい部屋に入りたいよ
普段ならメンバーであっても絶対に家に呼ばない私
だからだろうね、彼が嬉しそうに口角を上げたのは
.
挨拶を交わして楽しそうにママと話す彼の腕を引っ張って、自分の部屋まで誘導した
｢お前らしい部屋だな〜｣
『女の子っぽいでしょ？』
｢うん、なんかオシャレ女子の部屋って感じ｣
『何それ(笑)』
今日の彼を理解するのは凄く難しそう
妙に大人びて見えて、すごく優しい表情をしていたから
｢何でそんなにしかめっ面してんの？(笑)｣
『考えてるの
何しに来たのかなって』
｢会いたかったから会いに来た、それじゃダメなの？｣
『……ダメじゃないけど』
普段そんなこと言わないじゃん
｢はい、これ｣
『なに？』
｢クリスマスプレゼント｣
『私なんも用意してないよ？』
クリスマスなんてイベント、自分には縁がなかったから忘れていた
手渡された小さな箱を眺めていると
｢開けないの？｣
早く開けてよって急されて、
私は綺麗に結ばれたリボンを解いた
『ピアス？』
｢そ、ピアス
これ絶対お前に似合うと思ったんだよ｣
『センス良いじゃん』
｢俺センスだけは良いから！(笑)｣
『初めてその情報聞いたんだけど
ねぇ、お返し何が欲しい？』
｢え〜何でもくれんの？｣
『何でもの基準がおかしくなければ』
｢じゃあ、…… かな｣
.
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ゆめ - 更新ありがとうございます。深澤担としては深澤さんと幸せになってはほしいのですが、しょっぴーとのこれからも気になります。次の更新も楽しみにしていますね！ (2021年6月4日 23時) (
レス) id: ce02170ebe (このIDを非表示/違反報告)
ゆっちゃん(プロフ) - 深澤推しだからどうしても深澤の応援をしたくなってしまう、、っ！！しょったあ、やっと素直になったのかあ！こんな大変な世の中ですが、お体崩されないよう、いつもお話たのしみにしてます！ (2021年5月24日 14時) (レス) id: 59b48e649d (このIDを非表示/違反報告)
わたなべ(プロフ) - 素直になった渡辺くんー！！！！！更新たくさんでうれしいです！！ (2021年4月10日 17時) (レス) id: 0b41a58c52 (このIDを非表示/違反報告)
NiCO(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます！翔太オチを期待して読み始めたので翔太オチだったらありがたいです(涙)更新楽しみに待ってます。頑張ってください(*^ω^*) (2021年4月10日 15時) (レス) id: ff9e853eae (このIDを非表示/違反報告)
柊 美優(プロフ) - 名無しさん» ありがとうございます（泣）これからも期待に応えられるよう頑張ります！^_^ (2021年4月9日 23時) (レス) id: 477a867656 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柊 美優
| 作者ホームページ：http:twitter.com/iam_angel6
作成日時：2020年5月30日 20時
