5：伊吹藍と言う男 ページ8
【5話】
｢偶然装って接触したらいきなり告白されたって？そりゃ、傑作やな。｣
時刻は12時半。
ランチタイムで人が少なくなったオフィスに久住の笑い声が響く。
｢それになんやねん�爐�ゅるちゃん�瓩辰董�あかん、そいつおもろすぎる。腹痛いわ。｣
『ねぇ、ちょっと笑いすぎなんだけど…真剣に相談してるのに酷くない？？』
｢笑わん方が無理やろ。Aがこんなに男相手に頭抱えとるん久々に見たわ。｣
机に突っ伏している私とは対照的に、笑いを堪えて肩を震わせている久住。
｢ほんで、それからどーなったん？｣と明らかにこの状況を楽しんでる彼に伊吹さんとのトーク画面を開いたスマホを渡した。
｢ははっ、お前も語尾にハートつけることあるんやな。｣
一文一文音読し始めた久住の横顔を見上げて、咎めの視線を送る。
『相談相手間違えた。完全に人選ミス。』
これでもかってぐらい隣で大きなため息を吐いていると、久住は拗ねた子供をあやすかのように私の頭を撫でてきた。
｢態々相手の好みの女になる必要ない。最初から落ちとるんやったら落とす必要もない。最高やんか、何が不満やねん。｣
『不満は全くないよ？？』
｢じゃあええやん。悩む必要ないんとちゃう？｣
『だから、そういう事じゃなくて物事がトントン拍子に上手く進みすぎてて怖いって話してんの。』
間髪入れずに答えた私に、久住は｢あー、なるほどな。｣と納得したように頷いて、ビール瓶に口をつけた。
『私の想像遥かに超えてくるし。』
会ったその日にいきなり告白される事は今までに何回かはあった。
だけど、それは彼らの好みの女になった状態で会った時であって、何も取り繕って無い状態で一目惚れなんてされたのは初めて。
その時点で私にとって、彼は未知の存在。
それ故に、伊吹藍と言う男に翻弄されそうで怖い。
｢まぁ、心配せんでもAなら大丈夫やって。お前らしくないで、楽しめばええねん。｣
『楽しめばいいのかぁ…。』
確かに心配したとこでもうどうにもなんないから、と彼について悩む事を諦めた。悩むだけ時間の無駄か。
今回もまた、情報貰うだけ貰って、利用するだけして、snsのアカウントを削除するみたいに跡形もなく消え去ってしまえばいい。
…例え相手が警察であっても、それは例外ではない。
【伊吹藍と言う男】
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優(プロフ) - 志摩さんverも見たいです。 (12月13日 8時) (
レス) @page9 id: 3d15647872 (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - 続き楽しみにしてます！ (2022年3月10日 4時) (レス) @page43 id: c5820b78bf (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - 終わり！？めっちゃ気になる(；´Д｀) (2021年12月4日 18時) (レス) @page43 id: da421f7cc6 (このIDを非表示/違反報告)
Ylixe(プロフ) - 続き楽しみにしてます！ (2021年1月10日 20時) (レス) id: 261d3e9d65 (このIDを非表示/違反報告)
しおらん(プロフ) - 凄くいいです！このパターン初めて読みました！久住側で伊吹に好かれて付き合って…最高ですね！続きもっと沢山読みたいです！更新頑張ってください！楽しみにしています！ (2020年12月28日 2時) (レス) id: 7c779db0ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無 | 作成日時：2020年9月26日 13時
