21-1：透明な脚本家 ページ41
【21話】
昨日まで久住を名乗っていた彼から送られてきたスマホにSIMカードをはめ込んで出来上がり。
新しい拠点地は中目黒のシェアオフィス。
『ねー、伊吹さんに生きてるーって連絡していい？』
「あかん。アホか。ええわけないやろ。」
『絶対心配してるって。』
「帰ってきとるはずやのに姿は見えんで血まで落ちとったの気付いたらそら心配するやろなぁ。」
『部屋の血痕は完全にあんたのせいだからね。一生恨んでやる。』
「だからいつまで不貞腐れてんねん。悪かったって言うたやろ。」
私が怒ってる理由は頭に巻いた包帯が物語ってる。
『それでもわざわざよくわからんやつ使って拉致る事無くない！？くっそ痛かったし怖かったんですけど！？！？』
「お巡りわんわん騙すんやったらそれぐらいせんといかんやろ？」
『やるならやるで先に言っといてよ！！』
「そっちの方がおもろいやんか、俺が。」
『巫山戯んな、コノヤロウ。』
殴られて意識が飛んだ後、目が覚めたら久住の家でこいつの差し金かってやっと状況が理解できた。
「俺はお前の為にやったんやぞ。」
確かに私が行方をくらましたら伊吹さんが探すだろう。
ナリくんも捕まった事だし、私たちの事がバレるのは時間の問題。
事を円滑に進めるためには私が拉致された風にみせるのが1番いいと思う。
うん、分かってる。
分かってるんだけど、何も知らせられず怪我までさせられて拉致られて怒らないやついないと思う。
「エトリさんが探しとった羽野麦は井戸に沈められとった。やからお前が行方不明になっても誰も疑わん。」
麦ちゃんやナリくんが殺されかけたから何ら不思議ではない。
だけどさぁ、これはなくない？？
それに部屋に血があったら伊吹さんびっくりするじゃん。
彼と最後に話したのは、ガサ入れの途中。
オフィスに着く直前に、大丈夫か、無事なのかって電話を掛けてきた伊吹さん。
辺り一面警察だらけだったから、私は咄嗟にランチに行く途中だからと嘘をついて通話を切った。
それが最後の会話。
「あのお巡りわんわん宛にSIMカード抜いたスマホ送ってみたんや。いつ気づくんか楽しみやわ。」
ご丁寧に画面まで割って、本当によくやるよ。
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優(プロフ) - 志摩さんverも見たいです。 (12月13日 8時) (
レス) @page9 id: 3d15647872 (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - 続き楽しみにしてます！ (2022年3月10日 4時) (レス) @page43 id: c5820b78bf (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - 終わり！？めっちゃ気になる(；´Д｀) (2021年12月4日 18時) (レス) @page43 id: da421f7cc6 (このIDを非表示/違反報告)
Ylixe(プロフ) - 続き楽しみにしてます！ (2021年1月10日 20時) (レス) id: 261d3e9d65 (このIDを非表示/違反報告)
しおらん(プロフ) - 凄くいいです！このパターン初めて読みました！久住側で伊吹に好かれて付き合って…最高ですね！続きもっと沢山読みたいです！更新頑張ってください！楽しみにしています！ (2020年12月28日 2時) (レス) id: 7c779db0ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無 | 作成日時：2020年9月26日 13時
