10-2：幸せと不幸は紙一重 ページ19
伊吹SIDE
「おい、伊吹。」
「ん？あれ、Aちゃんは？」
陣馬さんがやっと落ち着いて、Aちゃんの所行こうって思ってたらいきなり志摩に呼ばれた。
さっきまで志摩の隣にいた彼女の姿が見当たらない。
もしかして帰ったとか？
四つん這いで志摩の隣に行ったら足元で小さく丸まってすやすやと眠るAちゃんを発見。
「陣馬さんが飲ませ過ぎたせいで潰れて寝たんだ。ほら、鬼燈さん、伊吹来ましたよ。」
眠る彼女を揺すって起こそうとするけれど、Aちゃんはお母さんあと5分と小さく唸り声を上げて再び夢の中へ。
「志摩ちゃんいつからAちゃんのお母さんになったの？」
志摩がお母さん呼びされてる事が面白くってちょっとおちょくってみたら、お酒飲んでるせいか顔赤くしてうるせぇって怒られた。
『お母さん怒っちゃやーよ。』
「んふっ、お母さん怒っちゃやだって。」
「鬼燈さん起きてるでしょ、やめてくださいって。」
寝てるはずだった彼女はくすくすと顔を隠して笑っている。これ絶対起きてる。
『ねぇねぇ伊吹さん。』
起き上がったAちゃんは俺の顔を覗き込んでにっこり笑う。
Aちゃんはえーっとねー、と笑いながら『絶対幸せになってね。』と確かにそう言った。
まるでその中に自分は含まれてないような言い方、俺それ嫌い。
「俺と一緒に幸せになろうよ。なってね、じゃなくて。」
「おい。」
『ふふ、なれたら良かったのに…。』
トンっと胸に倒れ込んできた彼女の背中に手を回す。
睡魔に勝てなかったのか、名前を呼んでみても返事は返ってこなかった。
「志摩ぁ、今のどういう意味？」
一部始終を見ていた頭のいい志摩に聞いてみる。
「本人は望んでるけど、そうなれない理由があるんだろ。そのまんまの意味だ。」
「なんで？」
「本人に聞きゃいーだろ、俺の時みたいに。」
「嫌われたらやだし。」
「今更じゃないか？」
今更って言ったってなぁ…。
「両想いなんだから別にいいだろ、うじうじされる方が迷惑なんだよ…。」
「………は？今なんて？？？」
俺とAちゃんが両想い？
「もうちょい詳しく！！」
「まさか気付いてなかったのか？！見るからにうふふってたのに。」
「俺が？」
「鬼燈さんが。」
うそ、全然気づかなかったんだけど。
・
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優(プロフ) - 志摩さんverも見たいです。 (12月13日 8時) (
レス) @page9 id: 3d15647872 (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - 続き楽しみにしてます！ (2022年3月10日 4時) (レス) @page43 id: c5820b78bf (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - 終わり！？めっちゃ気になる(；´Д｀) (2021年12月4日 18時) (レス) @page43 id: da421f7cc6 (このIDを非表示/違反報告)
Ylixe(プロフ) - 続き楽しみにしてます！ (2021年1月10日 20時) (レス) id: 261d3e9d65 (このIDを非表示/違反報告)
しおらん(プロフ) - 凄くいいです！このパターン初めて読みました！久住側で伊吹に好かれて付き合って…最高ですね！続きもっと沢山読みたいです！更新頑張ってください！楽しみにしています！ (2020年12月28日 2時) (レス) id: 7c779db0ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無 | 作成日時：2020年9月26日 13時
