弟よ、私を事件に巻き込むな！

第7話 ページ9

｢あ、美桜さん！おはようございます。寝坊したなんて気にしなくて大丈夫ですよ！｣



寝坊したこと許してくれる蘭ちゃんは神だ。




｢……蘭さん、そちらの方は？｣




そんなことを考えていると、金髪の男が聞いてきた。



｢こちらは、私の幼馴染の工藤新一のお姉さんの工藤美桜さんです。そして美桜さん、こちらはお父さんに弟子入りした、ポアロでアルバイトをしている安室透さんです！｣


私の名前を聞いた安室さんがほんの一瞬だけ、目を見開いた。
でも、一瞬だから、気のせいかな？


｢安室透です。よろしくお願いします。｣


｢あっ、えと、工藤美桜です！よろしくお願いします。｣



安室さんが笑顔でお辞儀をし自己紹介をしたのでつられてぺこりとお辞儀をしながら言う。


でも、安室さんって人にどこかで会ったことがある気がする。
なんていうの、既視感？ってやつ。
うーん、でも私の記憶上会った憶えはないしなぁ…


もしかして、記憶喪失になる前に会ってる？
夢にでてきた男の子も安室さんによく似ていた。

ということは、あの夢は私の記憶？
でも、なんで今このタイミングであんな夢を見たんだろう……


一気に疑問がでてきて、安室さんの顔をガン見しながら百面相でもしていたのだろう。
遠慮がちに安室さんに声をかけられた。


｢あの、僕の顔に何かついているんですか？｣


｢……へ？え、や、違います！ちょっと考え事してただけなので、気にしないでください！｣



やばいやばい、考え事すると固まる癖いい加減直さないと……



｢分かりました。｣


安室さんは微笑みながら言う。









うーん、やっぱりどっかで会ったことある気がするんだけど………
私はその後弟に話しかけられるまでしばらく1人で考え込んでいた。

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