第32話 ページ41
「新ちゃんは今ここで降りないとだめ。大丈夫、私は自分でなんとかするから。」
「でも!何かあったらどうするんだよ!」
「大丈夫、必ず脱出するから。これでもそういうの得意だし?」
そう言いながら新ちゃんを抱っこする。
暴れて抵抗するのを押さえ込んで、窓の外へ腕を出して新ちゃんを抱っこしている手を離す。
「姉ちゃん!」
そう言いながらマットの上へと落ちていく弟。
それを確認し、私は来た道を戻った。
さてと、どこか私でも脱出できそうなとこないかなぁ。
その前に哀ちゃんに弟の監視のお願いメールしとこ。
そう思った瞬間に弟から電話がかかってくる。
「もしもーし。なしたの?」
「なしたの?じゃねーよ!姉ちゃん1人だと危ないだろ!俺も今そこに戻るからそこから動くなよ!」
「いや、来なくていいから!とりあえず、屋上駐車場に出れそうだから私はそこに向かうつもり。救急隊の人にそれ伝えといてくれない?」
「今向かってるから!絶対動くなよ!」
「新一!来ちゃダメって言ってるでしょ!?私は1人で何とかできるの!あなたまで危ない目にあう必要なんてないの!あなたの正義感が強いところはすごくいいことよ。だけど、こういう時は大人の言うこと聞きなさい!」
久々の聞き分けのない弟に思わず怒鳴ってしまう。
「ごめんね。怒鳴って。けど、私はほんとに大丈夫だから。さっきのこと伝えといてね。それじゃあ切るから。」
「姉ちゃん!」
弟が何か言ってるのを無視して通話を終える。
よし、哀ちゃんにはメール送ったし大丈夫でしょう。まあ、ほんとに来そうで怖いんだけどね…
まあ、来たら来たで、そん時考えればいっか!
そんなことを考えていると足元が揺れてまた爆発音が聞こえてくる。
そして、後ろの方で瓦礫が崩れる音がする。
一体何個仕掛けてるの!?
はやく上へ行く階段探さないとこのままじゃまずいな。
とりあえず、奥の方進んでみるか。
確か、向こうの方に階段あったはず……
あれ?私ここ来るの初めてだよね?なんで向こうの方に階段があるって分かったんだろ…
とりあえず、行ってみるか。
10分ほど歩いていると階段が見えてくる。
ほんとにあった…。
まあいい、とりあえずこれで屋上まで一気に行こう。
階段をかけ上がろうとすると遠くの方で立て続けに2回爆発がおこる。
音が聞こえた方向的にさっきまでいた場所あたりだな。
まじか、やばいな。
そう思った私は急いで階段を登り始めた。
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ユラ(プロフ) - もりさんさん» ありがとうございますー!!めっちゃ嬉しいです。これからも更新頑張ります! (2020年3月26日 11時) (レス) id: 16973fa861 (このIDを非表示/違反報告)
もりさん - めっちゃ面白いです、更新頑張ってください! (2020年3月25日 22時) (レス) id: 85d63b0d59 (このIDを非表示/違反報告)
ユラ(プロフ) - ちびきゅうさん» ありがとうございます!!仕方ないとは分かっていても辛いです…ちびきゅうさんも体調には気をつけてください!北海道かなり感染してるので…これからも更新頑張ります!! (2020年3月2日 8時) (レス) id: 16973fa861 (このIDを非表示/違反報告)
ちびきゅう(プロフ) - 作品読ませて頂きました!私も作者様と同じく北海道住みで臨時休校になりました。せっかくの休みなのに外出できないのは辛いですよね...体調に気をつけてこれからも更新頑張ってください! (2020年3月2日 2時) (レス) id: c6bc8574cb (このIDを非表示/違反報告)
ユラ(プロフ) - 零さん» 沖縄…1回も行ったことないので行ってみたいです!学級閉鎖と重なって休みになるのは大変そうですね…。作者は耐えられない気がします笑 ありがとうございます!大好きって言ってくれてめちゃくちゃ嬉しいですー!!更新頑張ります!零さんも体調にはお気を付けて! (2020年3月1日 23時) (レス) id: 16973fa861 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユラ | 作成日時:2020年1月13日 21時