番外編「助手：静形薙刀」 ページ7
祝・薙刀トリオ実装！
というわけで
書けていなかった静形さん編です。
とりあえず一つお話が終結したので書かせて頂きます。
セリフバレ注意。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
「あ、主ぃ……俺にはあまり近寄らん方が……」
私よりもでかい図体を引き攣らせ
黒髪の大柄な男はちょこちょこと後ずさった。
……これほど臆病に接されると、それはそれで怖がられるようで困る。近づくのをやめると、彼は安心したようにふうと息をついた。
最近、ずっと一人で頼まれ屋をやっていた私の元に、一振りの刀が転がり込んできた。それが静形薙刀だ。彼は無数にある「静形」が習合された存在らしく、だからこそ、私が初めてで唯一の主なのだという。
「いや、だとしても
「で、でも傷つけてしまったら、俺は主に顔向けが出来ん……俺は巴形と違って実戦用だ、そういうこともないとは、限らんだろう」
確かに静形薙刀というものは、彼が言うように実戦用だ。荒々しい形状をしていることに反映されたのか、顕現された彼の容姿も巴形より尖っている。
それでも彼は決して性格が荒々しいわけではない。
むしろ穏やかなほうだ。
だが。だが、しかし。そういう問題ではない気がする。
「静……あの、あー、私のことが嫌いかい？」
「いや、そんな、嫌いとは……！むしろこんな俺を拾ってくれたことに感謝している。好きだぞ」
「そうか……有難う。っと」
「うあっ……!!あああ主ぃ!!近寄ってはならん！」
近づこうとすればネコのようにびゃっと後に下がられる。いや本当に私は何かしでかしただろうか、そう不安になるが、私に好意を示す静の瞳は本物なのだ。
いや……これが仮に彼の途方もない力を
しっかりと制御するためだとしても
正直ここまで近づかれないのは、初めての経験だった。
「……このままじゃ、私も気まずいな……」
きっと静は私に近寄りたくない訳ではないはずだ。
彼は傷つけることを怖がっている。
そして自分でもそれを自覚しているのだろう。
だが、いつまでも近寄れないようでは
頼まれ屋はふたりでやっていけないな……
仕方ない。荒療治に頼ろう。
これでも私はずっとひとりだった訳ではないのだからな。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
続きます。
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小生(プロフ) - 久しぶりにこのサイトを覗かせてもらい、こちらの作品の新しい話を読むことができてとても嬉しかったです！これからも応援しております！ (2021年10月7日 21時) (
レス) @page25 id: 622fb3de14 (このIDを非表示/違反報告)
こばひな(プロフ) - アヅマさん» 頑張ってください！！応援してます！！！ (2019年5月9日 22時) (レス) id: 36295a5c6d (このIDを非表示/違反報告)
アヅマ(プロフ) - こばひなさん» コメントありがとうございます。当方忙しく更新が滞っていて申し訳ないです…。とにかく完結までは走り続けるので、店主の活躍を温かく見守って頂けると嬉しいです！ (2019年5月9日 1時) (レス) id: 7a303d5d51 (このIDを非表示/違反報告)
こばひな(プロフ) - この続きが気になります 続きをつくってもらえたらうれしいです (2019年5月6日 15時) (レス) id: 36295a5c6d (このIDを非表示/違反報告)
アヅマ(プロフ) - 雪音さん» コメントありがとうございます。面白いと言って頂けたようでうれしいです！時にリクエストとはどのようなリクエストでしょうか…？まずそれをお聞きしておきたいと思います。お願い致します。 (2019年4月6日 0時) (レス) id: 7a303d5d51 (このIDを非表示/違反報告)
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