弱いのに。{緑} (ページ23)

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可愛いが故の。4 ページ23

ガチャッ、ドタッ、バンッ

玄関で騒がしい音がして

何事かと思って虫さんを呼ぶ

り「むしさーん？なんの音？」

だけど返事はなくて、今の音の主が虫さんであると気づく。

虫さんがあれほど慌てて出て行くことは滅多にないから、相当な事があったんだろう。
みく関連、とか？

そういえばさっきピンポンが鳴った

インターホンを覗きに行くと、ドアは解錠してあり画面は暗くなっていた。

あの虫さんがエントランスのドアを開けると同時に
玄関を飛び出した。

..

みくが重い荷物で困ってた？

いやそれはない、だとしたら虫さんは俺を下に行かせるはずだ。虫さんより俺のが身体面では色々助けられるし...

みくが鍵忘れたとか？

それじゃ虫さんが急いで飛び出す理由にはならない。

何？なんで？

まさかみくが襲われて_____

いや、そんなことあるはずない

だってみくは今まで一度もそんな素振り.......見せなかったから......

ってこれは理由になるのか？

あるはずないのか？

みくが僕等に話さないで、抱え込んでたとしたら？

それに気づけなかった俺は＿＿＿＿＿

.

バンッッッ

虫「りょう君！！包帯！！それから消毒！タオル数枚持ってきて！！！大きいやつでいいから！！」

『っ......』

り「分かった！」

.

.

ああ、

答えは食い気味にやってきた。

しかも最も恐れていた形で。