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「ちょ、オーナー!帰ってくるって!そもそもそのカギ!」


「千、うるさいよ」


ギャーギャー騒ぐ千さんに、しっしっ、と手で追い払うような仕草を見せる。


「あいつの事は気にしなくていいから。いい?宏光はちゃんと夕飯食べて、寝て待ってるんだよ?」


「でも秀明帰ってくる時・・・」


「店出る前にいつも電話してるだろ?それにいつもちゃんと起きてお迎えしてくれてるのは誰?」


「・・・俺・・・」


「だったら俺が鍵持ってなくても大丈夫でしょ?もー、宏光心配しすぎ。大丈夫だから、ね?」


ギュッとハグされ、頭をポンポンってされる。
いや、わかってるんだけどさ。
万が一俺が起きてなくて、秀明が締め出される状況になったら・・・申し訳なくて・・・
やっぱり起きて待ってようか・・・


「ひーろーみーつー!余計なこと考えない!」


ベシッとおでこを叩かれる。
やっぱすげぇな。
昔から俺の兄貴分やってるだけあって、俺の思ってることはなんでもお見通しって感じだ。


「で、そのジャケットは?玉に借りたの?」


「えっと・・・」


ちらっとユウさんを見ると少し眉間に皺を寄せたけど、すぐに笑顔を作る。


「そう、流石にあの制服じゃあ目立ちすぎちゃうでしょ?」


「へぇ、玉があのジャケットをねぇ・・・俺の宏光のためにわざわざごめんね」


秀明はニヤリと笑う。
あの笑顔・・・あれはいつも良からぬことを考えてる時の顔だ!
イタズラをする時とか、俺にアリバイを頼む時とか・・・
思わず一歩引き下がった俺を、グッと引き寄せおでこにキスを落とす。


「ちょっと!秀明!!」


「いいじゃん、昔からしてるだろ?」


「はぁ?そんなことしてないっ!」


「はいはい、照れなくて良いでしょ」


なんなんだ?一体秀明は何を考えているんだ?
全く理解ができないんですけど?


そして千さん!!
さっきから、「きゃー」とか「ひぃー」とか口元押さえてるけど微妙に声出てるよ?
そして表情が豊かすぎて怖いんだけども?


「今日は駅まで送って行ってあげられないけど、大丈夫?」


「まだ明るいし、そもそも俺子どもじゃないもん」


「そ?じゃあ気をつけて帰ってね。店出る前にいつもの電話するから」


「ん。秀明、お仕事頑張ってね」


ちらっとユウさんを見ると、冷たい目で秀明を見ていた。
もしかして・・・ユウさん・・・


秀明のこと好き?


一緒に住んでる俺とのこと疑ってる?

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WHITE(プロフ) - まちゅみさん» まちゅみさん☆今回も良かったと言って頂けて嬉しいです♪盛大な勘違いと純情すぎるみっくん、可愛いですよね!そしてあの言葉、一緒に言って頂けるなんて(笑)ありがとうございます。次回も頑張ります(*^^*) (2017年11月26日 22時) (レス) id: 6606f9fb9a (このIDを非表示/違反報告)
まちゅみ - いやー、今回も玉北良かったですよー!ホント、なんでみっくんはこんなに、やだ!もう!可愛い!んでしょうね!!次作も楽しみにしています(*´▽`*) (2017年11月26日 21時) (レス) id: 20cae02adc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:WHITE | 作成日時:2017年11月24日 22時

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