Ｎ_相方目線02 ページ39
kohno side
会計を終え、お店を出てきた。
「じゃあ私はここで」
『あれ、Aちゃんは帰んの？』
「おふたりで次、行かはるでしょう？」
確かにもう少し野村と話したかったけど、このコもめっちゃ気ぃ遣うコやん···。
さっきの、野村について聞いた時に返ってきた言葉を思い出す。
「野村さんは人を大切にしてて」
「気ぃ遣いぃで、気にしぃで」
「繊細で、真面目で」
「表面的な優しいだけじゃなく、思いやりがあって」
「もったいないくらいで」
「私と付き合ってくれて感謝してます」
『めっちゃ野村のこと好きやん(笑)
野村もAちゃんのこと大好きやと思うよ』
と言えば、意外な言葉が返ってきた。
「でももし振られるとしたら、私の方だと思いますよ」
「駅まで送るで」
地下鉄の駅はすぐそこやのに野村は送ると言う。
めっちゃ過保護やん。
「いいよ、大丈夫。なんかあったら走るから」
「ほんまやな？」
笑いながら言い合う2人。
「じゃあ河野さん、ありがとうございました。
また···、失礼します」
Aちゃんは頭を下げ、地下鉄入口に向かって歩いていった。
少しして、野村に言った。
『駅まですぐそこやん』
「お前はわからんかったか」
『何がぁ？』
「わからんでええわ、お前は嫁さん一筋やもんな」
しばらく彼女の姿をを見ていると、横から男が話しかけようとして。
「ダッシュ！！」
野村がいきなり大声をあげた。
『うるっさ！なんやねんっ、お前、、』
するとAちゃんは走り出し、話しかけようとした男は目の前の人間が急にいなくなり戸惑ってる風。
Aちゃんが地下に降りていって、姿が見えなくなったのを確認した野村は
「て、ことやねん」
困ったような愛しさも含んだ、なんとも言えない笑顔をみせた。
「俺には勿体無いくらいの女性やと思てる。
もし、な、Aが俺には言われへんことで悩んでたり困ってたりしたら、相談のったってくれへんか」
···Aちゃん、振られるようなことはないと思うで。保証するわ。
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MI(プロフ) - star1020様＿コメントいただけるなんて思っておらず、お礼が遅くなりすみません。ありがとうございました。 (2021年1月4日 21時) (
レス) id: 77b68ede4f (このIDを非表示/違反報告)
star1020(プロフ) - 完結おめでとうございます。とてもステキな物語でした。 (2020年11月22日 9時) (レス) id: 16a671a453 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kimi | 作成日時：2020年8月16日 12時
