Ｎ_二人のこと03 ページ34
your side
「他にひとはおるん？」
『うん？上司と同僚もいるよ』
「オトコもおんの？」
『う、うん···』
「泊まるホテルの階は違う？」
もしかして、野村さんってめっちゃ心配性？
人にあまり興味ない感じしてたけど、意外。
でも、そんな新しい一面を見れたことが
嬉しくて、
『階も違うし大丈夫、呑み過ぎひんから』
と笑って返した。
野村さんは少し考えた後、大きな手で私の頭に
ポンポンと2回触れた。
「···気ぃつけてな」
頭を撫でられたことと優しい言い方に照れつつ、
自室で着替える野村さんに声をかける。
『お土産買ってきますね、劇場にも持っていけるのん』
「ええよ、そんなん。人多いしキリないわ。
気い使わんでええよ」
着替えて戻ってきた野村さんは、いつもの
白シャツに黒パンツ。
「アイロンありがとうな」
好きでやってることで気にしいひんかったけど
ちゃんとひとつひとつお礼を言ってくれる。
"人を思う"ことに長けたヒトやよなあ···
スーツとリュックを手にした野村さんを追い
玄関へ向かった。
『いってらっしゃい』
「おぉん、行ってきます」
『観に行けなくてごめんね』
今日の劇場でのお出番、何組か出はるイベントで
MCを担当しはるらしい。せっかくやのに···
「えぇよ、またいつでも来れるやろ？」
『うん、絶対行く』
ふっ、と笑った野村さんはまた私の頭を撫でて
「じゃね」
と家を出た。
さぁ、私も準備しななぁ···と、部屋に戻ろうとした時
ガチャ
ドアが開いた。
「ほんっまに、気ぃつけや！」
わざわざ戻ってきて、再度念押ししてきた野村さんに
爆笑した。
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MI(プロフ) - star1020様＿コメントいただけるなんて思っておらず、お礼が遅くなりすみません。ありがとうございました。 (2021年1月4日 21時) (
レス) id: 77b68ede4f (このIDを非表示/違反報告)
star1020(プロフ) - 完結おめでとうございます。とてもステキな物語でした。 (2020年11月22日 9時) (レス) id: 16a671a453 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kimi | 作成日時：2020年8月16日 12時
