Ｎ_出会い01 ページ3
nomura side
「兄さん、そろそろお相手見つけたらどうですか？」
収録終わりの居酒屋で、後輩が言い出した。
『いや、そやけどな、どこで見つけたらええねん』
「ファンのコやったら、とんとーんっていきますやん！」
『ないわ！もうそんな歳ちゃうわ！』
若ければファンのコにちょっかいかけて好き放題できたかもしらん。
でももう三十路越えたおっさん・・
そんなんやる歳ちゃう。
コンパにも行く歳ちゃう。
ナンパなんて若い時からよぉやらん。
素敵な出会いはどこにあんねん・・・。
「お疲れさまです。遅くなってすんませーん」
収録後もう一本仕事があった洲崎がやっと来た。
来たのは洲崎だけではなく・・・
女性を2人連れてきている。
その場の雰囲気が変わり、芸人連中はその2人を品定めするかのような視線を浴びせる。
そんな目で観るのやめたげてや・・・
呆れ顔でいると、
「偶然店にいたんですよ。僕の地元、枚方のツレ・・・とその同僚ちゃん」
洲崎に"ツレ"と紹介されて、笑顔で会釈した髪の長いコと、
遠慮がちに会釈したショートヘアのコ。
「男ばっかりやので誘ってみました、いいっすか？」
「洲崎〜えぇ仕事するなぁ！」
「よぉやった！」
「こっちおいでーやぁ」
洲崎のツレのコは、裕美ちゃんというらしい。
「こんばんは〜来ちゃいましたっ！オジャマしまーす！」
手招きしている後輩芸人の席へと自ら座りに行く。
「じゃあ、Aちゃんは野村さんの横ね」
洲崎が俺の隣に困り顔の同僚ちゃんを座らせ、店員を呼びに行った。
『ごめんなぁ、洲崎が無理言うたんちゃうん？』
明らかに戸惑っているそのコに声をかけた。
「あ、いえ、そんなことないです。
びっくりはしてますけど・・・かなり緊張も」
恥ずかしそうな、何というか、柔らかい表情だった。
『・・・あ、僕、野村いいます///』
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MI(プロフ) - star1020様＿コメントいただけるなんて思っておらず、お礼が遅くなりすみません。ありがとうございました。 (2021年1月4日 21時) (
レス) id: 77b68ede4f (このIDを非表示/違反報告)
star1020(プロフ) - 完結おめでとうございます。とてもステキな物語でした。 (2020年11月22日 9時) (レス) id: 16a671a453 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kimi | 作成日時：2020年8月16日 12時
