５３話：小学生時代㊿「広がる視野」 ページ7
あの日から加藤君と行動を共にすることが増えていた。
私から話しかけることもあるが、加藤君から話しかけてくれる回数が多いのだ。
私が男子と遊べないでいればその輪を抜けて話しかけてくれる。
教室で一人座っていれば私の席まで来て本を読みだしたり、おはようと挨拶をしてくれたり。
けど、男子と遊ぶ回数が極端に減ったことはさすがにおかしいと思われたらしい。
どうして遊べなくなったのかもう一度聞かれたことがあった。
どう答えればいいのかその時も考えついてなった自分は、オロオロと変に動き回る。
返答に困って黙っていれば、一つため息をついた加藤君。
それに続けて、まさかのこう言ってきたのだ。
“「どうせ川島だろ。」”
“『え……？なんで？？』”
“「お前、川西と仲良かったのに避けてばっかで遊ばねぇし。
変わりに川島のべた付きが増えたしよ。今のあいつと遊んでも川島居て面白くない。」”
はっきりとそう告げられて固まってしまった。
加藤君は見る限り大人数で遊ぶことは好きだろうし、女子といるよりは男子といる方が楽しいはず。
なのにこうして自分に構うのが理解できないでいたから、聞いた時はかなり驚いた。
周りをよく見る人だと分かっていたが、ここまで考えていることや行動がばれていると思ってもいなかったな。
自分の意見をちゃんと持って行動出来て、私にも声をかけ気遣ってくれる。
“この人は私を見てくれる。”
そんな彼を私も拒むことはなくなり、一緒に居る時間が必然的に増え始めた。
「これ、図書室で借りたけどめっちゃ面白い。」
『ホント？加藤君が読み終わったら次私も借りるね。』
・
「次のテスト勝負な！今回は合計点で憶村に勝つ。」
『いいよ。私も勉強頑張って勝つから！』
・
「憶村、お前絵上手いよな。」
『うーん……。でも見て描く模写しかできないから、一から描くの苦手なの。』
「それでも凄いけどな。俺は絵下手だし。
…………もし時間あればこの下敷きのキャラの絵描いてほしい。」
『これは……なんのキャラクター？』
「これな！バトル漫画のなんだけど、すっげー面白くて……」
そんな調子が四ヶ月続いたある時。
いつも通り学校が終わって途中まで一緒に帰っているときだった。
「憶村、俺ん家に遊びに来る？」
『………………へ？』
先ほどまでの会話が吹き飛んでしまうくらい、私にとって初めてのお誘いがきたのだ。
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ビーZ(プロフ) - なめこさん» コメントありがとうございます！本編へのつなげ方は２パターンを考えているので、私自身も書き込みながらその時の状況に応じて決めた行きたいと思います。 (5月4日 3時) (
レス) id: 2d2fb7c60c (このIDを非表示/違反報告)
なめこ - どう本編につながるのか楽しみにしてます (5月2日 22時) (レス) @page22 id: 04a092aa65 (このIDを非表示/違反報告)
ビーZ(プロフ) - あ。さん» 気付きをくれたありがたいコメントです。 (5月1日 20時) (レス) id: 2d2fb7c60c (このIDを非表示/違反報告)
ビーZ(プロフ) - あ。さん» コメントありがとうございます。言われて「確かに…！！」となりました。言葉では出てきていてもキャラや時間軸も不明なまま進めているので、ヒロアカの設定だけ小説になってました。早めにキャラ絡みや時間軸を明確にするようにします。 (5月1日 20時) (レス) id: 2d2fb7c60c (このIDを非表示/違反報告)
あ。 - これはヒロアカではない。 (5月1日 7時) (レス) @page22 id: 686a7a1374 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：B太 | 作成日時：2024年1月5日 15時
