５０話：小学生時代㊼「決めたものは」 ページ4
うーん、と唸りながら決めかねている加藤君。
先ほど会話してから５分は経過していた。
先生は残りのお土産を綺麗に片付け、私もやることがないので理科室の掃除をし始めた。
掃除は一人だと時間はかかるが結構好きな方である。
出来るところまでやってもいい、と先生が言っていたためちょっとご機嫌になっていた。
「先生、他のお土産はどうするの？」
「まだお土産を渡してないクラスや学年があるからそれ用に取ってるの。
もし余れば今日みたいなのやろうかな、とか思うよ。」
少し離れた距離で聞こえてくる会話。二人の会話を聞きつつ、掃除を続けていく。
どうやら今日のお土産は私たちのクラスが一番に貰ったらしい。
そこでふと、ある疑問が浮かんだ。
『なら今貰えなかったのも、また貰える機会がありますか？』
今加藤君が悩んでるどちらかは今度手に入れることができるのはないか、と。
私の発言を聞いて加藤君は希望を持ったようで先生に期待のまなざしを向ける。
「それも考えてはいるかな。でも、今ある物がその時までに残っているかは分からない。」
『あー……。』
言われてみればそれもそうだった。すぐに自分の考えが甘かったと思い知らされる。
少しでも加藤君が悩む負担を減らせればと期待したが効果はなかったようだ。
加藤君はガクッとショックを受けたがまたうーん、とその場で悩みは始める。
ごめんね。変に期待させてしまって……と心の中で謝っていると
突然、目の前で片付けている先生の前に片方のお土産を渡す加藤君。
それはオールマイトのキーホルダーで、どうやらキーケースに決めたらしい。
先生に渡す手は少し震えていて「渡したくはない。」と分かりやすいものだった。
「本当にキーケースでいいの？」
キーホルダーを受け取る先生は最後にそう聞いてる。
先生に聞かれてか結構渋い顔をしたが、少し間を開けて「これでいいです。」と
加藤君は応えてランドセルに入れ始めた。
そうして加藤君はお母さんにあげるキーケース。
私はオールマイトとスターアンドストライプのキーホルダーとなった。
５１話：小学生時代㊽「お礼」→←４９話：小学生時代㊻「二つの選択」
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ビーZ(プロフ) - なめこさん» コメントありがとうございます！本編へのつなげ方は２パターンを考えているので、私自身も書き込みながらその時の状況に応じて決めた行きたいと思います。 (5月4日 3時) (
レス) id: 2d2fb7c60c (このIDを非表示/違反報告)
なめこ - どう本編につながるのか楽しみにしてます (5月2日 22時) (レス) @page22 id: 04a092aa65 (このIDを非表示/違反報告)
ビーZ(プロフ) - あ。さん» 気付きをくれたありがたいコメントです。 (5月1日 20時) (レス) id: 2d2fb7c60c (このIDを非表示/違反報告)
ビーZ(プロフ) - あ。さん» コメントありがとうございます。言われて「確かに…！！」となりました。言葉では出てきていてもキャラや時間軸も不明なまま進めているので、ヒロアカの設定だけ小説になってました。早めにキャラ絡みや時間軸を明確にするようにします。 (5月1日 20時) (レス) id: 2d2fb7c60c (このIDを非表示/違反報告)
あ。 - これはヒロアカではない。 (5月1日 7時) (レス) @page22 id: 686a7a1374 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：B太 | 作成日時：2024年1月5日 15時
