６３話：小学生時代��⓪「今日の運勢４」 ページ17
バサーッと音を立てて床に広がるゴミ。
少し考えればこうなると分かるのに、やってしまった。
急いで倒れたゴミ袋を拾い上げてまだ使えるか確認をするが手遅れである。
先ほど開いた穴は倒れた勢いで広がってしまい、もう袋として役割を果たせなくなっていた。
こうなればもう新しい袋を出すしかない。
しかし、ここまで考えつくのが遅かった。
「何してんの。」
寝起き特有のくぐもった低い声。
誰が声をかけてきたのか考えなくても分かってしまう。
考えていたことも体を動かしていたこともまるで忘れたかのように、その場で止まる自分の体。
ただ恐怖心だけで支配されてしまった。
後ろを振り返るのが怖い。
どう答えればいいのか分からない。
『…………ごめんな、さい。』
これ以外、思いつくものはなかった。
「邪魔なんだけど？どいてよ。」
『ッ……。はい。』
返事をすればゴミ側に避けて母の道を作る。
トイレや洗面所まで行く通り道で今の状況を作ってしまったのだ。
そう言われても仕方ない。
私が悪いのだ。
母の顔を一切見ることができずに、ただ動くことができるようになった体を使ってゴミをかき集めていく。
早く
早くしないと
お母さんがまたここに戻ってくるまでに終わらせとかないと。
始めに意識してやっていた作業はどこへやら。
穴が開いた原因を短く折ることもせず、そのまま袋に入れてしまい二枚目も穴をあけてダメにした。
三枚目は上手いことゴミを詰めたがグチャグチャになったガムテープで封を塞いでしまっている。
ダメだ。
こんな汚いやり方をお母さんが見たら、また……！
「あんたさぁ。」
真横に母が立っているのが視界の端で見えた。
足元だけしか見えていないのに聞こえてくる声だけで勝手に泣きそうになってしまう。
違うの、お母さん。
私こんなことしたかったわけじゃないの。
言い訳ばかりの言葉が自分の中で生まれていくが声に出すことはできない。
声に出してしまえばもっと今の状況が悪くなると分かっているから何も言い出せない。
「“本当に何もできないんだね。”」
――――――――――――――――――――また、深く刺さって取れなくなった。
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ビーZ(プロフ) - なめこさん» コメントありがとうございます！本編へのつなげ方は２パターンを考えているので、私自身も書き込みながらその時の状況に応じて決めた行きたいと思います。 (5月4日 3時) (
レス) id: 2d2fb7c60c (このIDを非表示/違反報告)
なめこ - どう本編につながるのか楽しみにしてます (5月2日 22時) (レス) @page22 id: 04a092aa65 (このIDを非表示/違反報告)
ビーZ(プロフ) - あ。さん» 気付きをくれたありがたいコメントです。 (5月1日 20時) (レス) id: 2d2fb7c60c (このIDを非表示/違反報告)
ビーZ(プロフ) - あ。さん» コメントありがとうございます。言われて「確かに…！！」となりました。言葉では出てきていてもキャラや時間軸も不明なまま進めているので、ヒロアカの設定だけ小説になってました。早めにキャラ絡みや時間軸を明確にするようにします。 (5月1日 20時) (レス) id: 2d2fb7c60c (このIDを非表示/違反報告)
あ。 - これはヒロアカではない。 (5月1日 7時) (レス) @page22 id: 686a7a1374 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：B太 | 作成日時：2024年1月5日 15時
