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「お、ありがとな」
もう好きって勘違いされてるんだもん。
今、告っても同じといえば同じかもしれない。
でも、これ以上、自分に嘘付きたくないよ。
「轟くん、私ね好きな人がいるの」
自然と出た言葉は、轟くんを少し驚かせたようだった。
「誰だ？って俺が聞いたらだめか」
「いいよぉ、別に。誰だと思う？」
変わったなぁ、轟くん。体育祭後はもう別人みたいだ。
彼は顔を歪ませて、答えは分からない、だった。
「ヒント、頭が良い人」
「…爆豪か？」
「ヒント2、優しい人」
「……緑谷？」
「ヒント3、少し良い絵柄の人」
「………飯田、か？」
「ヒント4、髪は黒だよ」
「…………常闇？」
全然彼女の名前は出てこない。それが悔しいな。もうしょうがない。
大ヒントだよ、轟くん。……百ちゃん。
「これで最後ね、
________とっても可愛い、私の親友の女の子」
轟くんの瞳は大きく開かれていき、陰で隠れてるみんなの息を呑む音が聞こえた。
「…………………八百万」
「正解！」
やっとだね。名前を出してくれて冗談だって思わなくてありがとう。
君のそういうところ、素敵だと思う。
あなたを私は好きになれたら、どんなに楽だったんだろう。
「どうして、俺に、」
でも、辛い道を選ぶことが恋でしょう？
「話せば長くなるのだよ。
聞いてくれてありがとね、轟くん。それじゃあね！」
多分後で緑谷君とかが説明してくれるよ。
影で見てたみんなのところに行っても、百ちゃんの姿は見えなくて。
「どこ？」
「あっちに走ってったよ！」
もう名前を言わなくても分かってくれる。
それだけでこんなに嬉しくなれるんだ。
指差された方向へ走って行こうと、したときに。後ろから美奈ちゃんの声がする。
「勘違いしてごめんね！頑張って」
勝手に世界は私に冷たいのだと思い込んでいた。違った。違うんだ。
少し勇気を出せば、暖かさはそこにあったのに。
泣きそうになって、ただ頷いた。
.
「_______百ちゃん！」
意外とすぐそこにいた百ちゃんは、うずくまり、創造で作ったであろう、大きい布を被って、背中を私に見せていた。
…好意を寄せられた本人は気持ち悪いものなんだろうか。
「…ごめんね」
「…………どうして」
絞り出したような声だった。
「友達なのに、親友なのに、女の子なのに。
好きになってごめんね」
きっと失望したでしょう？
「でも、大好きだよ」
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鬱ネコ(プロフ) - 璃月さん» コメントありがとうございます！リクエスト、続編の方で死柄木さんで書かせていただきました。ご不満がありましたら書き直しますのでお申し付け下さい。ありがとうございました！ (2018年12月14日 22時) (
レス) id: 61ffaa13af (このIDを非表示/違反報告)
鬱ネコ(プロフ) - みすみさん» 競技かるた部なんですね！かっこいいです。ありがとうございます~！リク、遅くなりましたが書かせて頂きました。続編の方なので良ければ観覧お願いします。コメントありがとうございました (2018年11月26日 23時) (レス) id: 61ffaa13af (このIDを非表示/違反報告)
鬱ネコ(プロフ) - Runaさん» ありがとうございます！切ない話を書きたい、って常日頃思っているので、そう言って貰えると嬉しいです。好きだなんて光栄です。続編でもよろしくお願いします！ (2018年11月9日 23時) (レス) id: 61ffaa13af (このIDを非表示/違反報告)
Runa - トガちゃんの話好きだななぁ･･･ちょっと残酷だけど、何かトガちゃんの報われない想いとか、切なくて結構好き。続編でも頑張って下さい。 (2018年11月9日 20時) (レス) id: 3e6d8cfb03 (このIDを非表示/違反報告)
鬱ネコ(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» ステイン様続編の方で書かせていただきました！遅くなり申し訳ありません。ご不満がありましたら、書き直しを仰ってください！ (2018年11月8日 19時) (レス) id: 61ffaa13af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鬱ネコ | 作成日時：2018年5月26日 14時
