玉の緒よ【八百万百】 ページ28
(風をいたみ、の夢主目線)
本当は、轟くんなんて興味なかった。
ただ百ちゃんに少し脈あるかなぁって思って、揺さぶっただけのつもりだった。
「応援してます」
ごめんなさい、勘違いでした。脈なんて一欠片も無かったですね。
だって、百ちゃん他の子よりも距離が近い気がしたし。触れるときも多い気がしたんだ。
……ただの、希望的観測。
よく分からないけど、会いたくなかったとまで言われちゃったし。
私、馬鹿みたいだ。
このままいると気持ちを口に出してしまいそう。
だって好きなの大好きなの。
____死ねたら言わずに済むのかなぁ。
なんてね。
自分の阿保さ加減に少し笑った。
.
「明日轟くん誕生日なんだって！」
「へ？」
「だから今日プレゼントを買って、明日渡して告白しようよ。きっとうまくいくよ！」
3学期にはどこからか聞かれてたらしく、私が轟くんのことが好きだと言うのは周知の事実となっていた。
違う。と思っても、それを否定するのも、正直面倒臭くて。
「も、百ちゃん」
「…いいんじゃないですか？プレゼント選び手伝いますよ」
彼女への助けを呼ぶ声は、あっけなく砕かれた。
「いらない！」
ムキになって叫んだ言葉も、ただの子供の戯言だ。
「え？告白しないんですか？」
「、プレゼントは、いらない、！！」
悔しい悔しい。
私はこんなに百ちゃんが好きなのに、彼女は他の誰かに恋してるんだ。
いや、してないかもだけど、後には彼女は誰かの物になるんだ。
溢れる涙を隠すため、みんなが居た部屋から飛び出した。
お願い、殺して。
止めてくれるかもなんて考えた私を。
百ちゃんの顔が一瞬歪んだように見えた私を。
あなたが、ころして。
.
「…来てくれてありがとう、轟くん」
「有難うって言う顔じゃねぇぞ、お前」
多分彼から見たら、急に呼び出されて来たは良いけど、呼び出した本人が不機嫌。
不愉快極まりないことだろう。私なら切れてる。
でも、私だって不機嫌で居たくないよ。
こうなったのは、要らないって言ったのに持たされたプレゼントと、影に隠れてるみんなのせいだ。
「これあげる。誕プレ」
ああ、もう、どうしようかな。
告ればいいかな。轟くんみたいな完璧イケメンが私に棚引くなんてありえないし。
…でも、百ちゃんが近くにいるのに。
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鬱ネコ(プロフ) - 璃月さん» コメントありがとうございます！リクエスト、続編の方で死柄木さんで書かせていただきました。ご不満がありましたら書き直しますのでお申し付け下さい。ありがとうございました！ (2018年12月14日 22時) (
レス) id: 61ffaa13af (このIDを非表示/違反報告)
鬱ネコ(プロフ) - みすみさん» 競技かるた部なんですね！かっこいいです。ありがとうございます~！リク、遅くなりましたが書かせて頂きました。続編の方なので良ければ観覧お願いします。コメントありがとうございました (2018年11月26日 23時) (レス) id: 61ffaa13af (このIDを非表示/違反報告)
鬱ネコ(プロフ) - Runaさん» ありがとうございます！切ない話を書きたい、って常日頃思っているので、そう言って貰えると嬉しいです。好きだなんて光栄です。続編でもよろしくお願いします！ (2018年11月9日 23時) (レス) id: 61ffaa13af (このIDを非表示/違反報告)
Runa - トガちゃんの話好きだななぁ･･･ちょっと残酷だけど、何かトガちゃんの報われない想いとか、切なくて結構好き。続編でも頑張って下さい。 (2018年11月9日 20時) (レス) id: 3e6d8cfb03 (このIDを非表示/違反報告)
鬱ネコ(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» ステイン様続編の方で書かせていただきました！遅くなり申し訳ありません。ご不満がありましたら、書き直しを仰ってください！ (2018年11月8日 19時) (レス) id: 61ffaa13af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鬱ネコ | 作成日時：2018年5月26日 14時
