風をいたみ【八百万百】 ページ26
「あのね、私ね、轟君が好きなの」
「それ昨日も聞きました」
「だって初恋だもん！」
そう呆れたように笑う百ちゃんも、可愛いね！とはしゃぐ彼女。
「応援してます」
その言葉の１つ１つに私が傷ついてることなんて、あなたは知らないんでしょう。
.
女の子を好きになりました。
その女の子は男の方が好きでした。
しょうがないこと。分かってるのに。
「っ、応援なんて」
今日も私は1人で泣くのです。
彼女を想いながら。
どうして、好きになってしまったのか。
考えても考えても答えは出ない。
ただ訓練のとき、攻撃から身を呈して私を庇ってくれた姿は、どんな殿方よりもかっこよく見えたの。
「百ちゃん最近元気ないね？
風邪でも引いた？」
大丈夫です、
そう言う前に彼女は私のおでこと自分のおでこを合わせた。
自分の顔の熱が跳ね上がるのが分かった。
「や、やめてくださいっ、！」
恥ずかしくて。
普通の顔をして隠せない自分が恥ずかしくて。
彼女の腕を払った。
「ご、ごめんね…」
自分のしたことに気が付いて、彼女の顔を見ると、
とても傷つき切ない顔をしていた。
多分、この先私はこの顔を生涯忘れられないんだろう。
自分のせいなのに。
全て彼女に恋した自分のせいなのに。
「…すいません」
涙が出てくる。
どうして、
私は彼女を傷つけるの。
私は彼女を想うの。
私は、男にはなれないんだろう。
「百ちゃんやっぱりどうかした…？」
本当に、私はどうかしてしまったのでしょう。
風にたなびく貴方の髪を全部、私のものしたいと思ったり。
貴方が硬い石ならば、それに打ち付けられる波になりたいと願う。
恋は盲目。
そんな言葉嘘だとずっと思っていたのに。
あなたのせいで、私は。
こんなことなら…
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鬱ネコ(プロフ) - 璃月さん» コメントありがとうございます！リクエスト、続編の方で死柄木さんで書かせていただきました。ご不満がありましたら書き直しますのでお申し付け下さい。ありがとうございました！ (2018年12月14日 22時) (
レス) id: 61ffaa13af (このIDを非表示/違反報告)
鬱ネコ(プロフ) - みすみさん» 競技かるた部なんですね！かっこいいです。ありがとうございます~！リク、遅くなりましたが書かせて頂きました。続編の方なので良ければ観覧お願いします。コメントありがとうございました (2018年11月26日 23時) (レス) id: 61ffaa13af (このIDを非表示/違反報告)
鬱ネコ(プロフ) - Runaさん» ありがとうございます！切ない話を書きたい、って常日頃思っているので、そう言って貰えると嬉しいです。好きだなんて光栄です。続編でもよろしくお願いします！ (2018年11月9日 23時) (レス) id: 61ffaa13af (このIDを非表示/違反報告)
Runa - トガちゃんの話好きだななぁ･･･ちょっと残酷だけど、何かトガちゃんの報われない想いとか、切なくて結構好き。続編でも頑張って下さい。 (2018年11月9日 20時) (レス) id: 3e6d8cfb03 (このIDを非表示/違反報告)
鬱ネコ(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» ステイン様続編の方で書かせていただきました！遅くなり申し訳ありません。ご不満がありましたら、書き直しを仰ってください！ (2018年11月8日 19時) (レス) id: 61ffaa13af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鬱ネコ | 作成日時：2018年5月26日 14時
