雷鳴10 ページ12
『へぇ、俺の他にも上位に食い込む新人がいるんだ』
自分でも相変わらず人を煽ってる言い方だな、とは思った
だがその言葉に心底嫌そうな顔をした少女を見て、俺の心臓は予想以上に跳ね上がる
「何か用か、Ｎｏ．10」
「あれぇ！知ってくれてるんだァ、嬉しいなぁ」
「お前、今日の番組で何が行われるか知らないのか？」
ふざけた事を聞くな、とでも言いたげなその顔に俺は笑顔で返す
そんな俺の顔を見て彼女は更に表情を歪ませる
「そんな訳ないじゃないっすか〜、いやいや単純にあの"キキョウ"に認知してもらえてるって喜んでるんだよ」
「ヘラヘラ笑いやがって」
その言葉に俺の体はカチリと固まる
「そんな無駄話ししに来たわけじゃねぇだろ、さっさと要件を言え」
「·····釣れないなぁ、まあいいや、連絡先交換しましょ」
「はぁ？」
「今後の為に、チームアップ要請とか情報交換とか出来た方がいいでしょ？ネットワークは広いに限るからね」
「·····めんどくせぇのに絡まれたなと思ったら、案外まともそうなこというじゃねぇか」
「酷くない！？！」
ちょっとショックを受ける俺を無視してキキョウは懐から1枚の紙を取り出し渡してくる
「何かあったらそこにかけろ、うちはヒーロー事務所と家業の事務所が一緒だからちゃんと名乗れよ」
「ええ？！家電！？携帯じゃないの！！？せめてメアドとかアプリとか！！」
「なんで初対面の奴に個人の連絡先を教えなきゃいけねぇんだ」
と真顔に戻っていた顔をまた歪めて名刺を懐に戻そうとする
「わわ、ごめんごめん！いるいる！！いるけん、やけん戻しゃんで！！」
思わず方言が出てしまうほど焦った俺の言葉を聞いてキキョウはピタリと動きを止める
「··········、ちっ、無闇矢鱈に連絡してくんじゃねーぞ」
「あはは、それフリ？」
「んなわけあるか、ぶん殴るぞ」
「うわっ、このヒーローめっちゃ口悪い」
そう言った瞬間拳が飛んできて、スタジオ前でヒーローランキングのインタビューを受けていたオールマイトの元に駆け寄っていく後ろ姿を見詰めながら殴られた鳩尾をさする
その後鬼のような俺からの電話で、いつも出る部下の人に説得されたキキョウから携帯の番号をゲットしたのはまた別の話
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 526人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ショートケーキの赤いヤツ - 占ツクでホークスの夢小説を読んでいくうちに推しになりました！とらおさんの作品は素晴らしいものばかりです！更新頑張って下さい！ (2021年7月1日 21時) (
レス) id: 0727e3cb02 (このIDを非表示/違反報告)
とらお(プロフ) - 理央さん» うわー！ありがとうございます！！博多弁難しいです！！博多弁なんですね！？羨ましい！！！映画最高でしたね、ｳｯ、ホークスには是非幸せになってもらいたいです。幸せにしますね、、、ぐずっ、、、 (2020年1月27日 8時) (レス) id: 77383ca370 (このIDを非表示/違反報告)
博多の塩 - サイドキックナイス (2020年1月17日 21時) (レス) id: 09090d6677 (このIDを非表示/違反報告)
理央(プロフ) - 博多弁は少し違和感を感じるくらいなので気にしないでいいと思いますよ！ (2020年1月17日 0時) (レス) id: 36a911705d (このIDを非表示/違反報告)
理央(プロフ) - 映画見てすごくホークスが好きになってほんとにすごいタイプです！(この)関西の方からしたら博多弁は難しいと思うけど頑張ってください！ちなみに私はバリバリの博多弁ですw (2020年1月17日 0時) (レス) id: 36a911705d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：とらお | 作成日時：2019年12月29日 21時
