■11：愛ある説教 ページ11
◆
医者が話すには、俺はもう10日も寝て過ごしていたそうだ。明日警察が事情聴取に来ることと、毎日かっちゃんといずっくんが見舞い来てることを聞いた。時間をズラして来るあたり、相変わらずだなぁと思った。
夕方、2人が俺が目覚めたことを知らされて仲良く一緒に来た。いずっくんの体格が心なしかたくましくなった気がする。かっちゃんは何かあったのか、いつもより気が立ってた。
「調子はどう？」
「まぁまぁ」
「お前、1人であいつらやったのかよ」
「かっちゃん、まだAくん起きてすぐなんだから！」
「大丈夫だよ、いずっくん。寝てただけだから」
2人にはちゃんと話しとかないといけないから。そう思いボクは話し始める。
‡
ボクは敵の巣に入ってすぐに敵のいる部屋全体にバリアーを張った。急に個性が使えなくなった敵たちはすぐに部屋を出ようとしたが、見えない壁がそれを邪魔する。俺は天井から床にかけてゆっくり、もう一つのバリアーを張る。急に天井が落ちてくるようなことが起こり、敵たちはパニック状態だ。ただてさえ、個性が使えないという異常事態が起こってる。二重のパニックであたふたする敵が本当に滑稽だった。
ギリギリまで圧をかけてやった。全員気を失っている。やってやったと思った。気が晴れたのは一瞬で、すぐに虚しさに襲われた。自分は一体何をしてるんだろう。感情的になり過ぎた。敵だからといって、一方的にやったのは不味かったと後悔していると意識が朦朧としてきた。さっきまで興奮状態だったからか、気を緩めた途端に眠気に襲われた。
「と、まぁ、簡単に言うとこんな感じ」
「てめぇは本当のバカだな！！」
「いたっ」
かっちゃんにグーで殴られた。
「みんな心配してたよ！！もう無茶は絶対にやめて！」
「ご、ごめん」
「2度とそんな真似すんな！」
「はぃ…」
「個性があるとはいえ、敵のアジトに丸腰で行くやつがいるか！？せめて警察に連絡ぐらいしろ！発見が遅れてたら、先に目を覚ました敵に袋叩きにされてたんだぞ！！」
「はぃ…」
「でも、ほら、ちゃんとAくん生きてるから」
「お前は口出しすんなデク！！」
「はぃぃ！！」
それからかっちゃんの愛ある説教は面会時間が終了するまで行われた。屋上で会った男について通報する気にはなれなかった。どうせ近いうちに会うんだろう、自分で解決できると思った。
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紙袋(プロフ) - 三毛猫どんぶり。さん» コメントありがとうございます！更新再開させました。私もヴィラン側が好きなのでこの先の展開で絡めせることが出来たらと思っています。続きを楽しみに待っていただけると嬉しいです。 (2017年11月21日 17時) (
レス) id: 4f04e9ed92 (このIDを非表示/違反報告)
紙袋(プロフ) - ロゼさん» コメントありがとうございます！更新は遅くなってしまいますが、頑張らせていただきます。 (2017年11月21日 17時) (レス) id: 4f04e9ed92 (このIDを非表示/違反報告)
紙袋(プロフ) - ユキさん» コメントありがとうございます！これからも頑張らせていただきます。 (2017年11月21日 17時) (レス) id: 4f04e9ed92 (このIDを非表示/違反報告)
三毛猫どんぶり。 - 良いところで終わってる！更新停止にしないでくださいぃぃぃぃ！！この話面白いのでもっと続きみたいです！特にヴィランとの絡みがみたいです！お願いしますぅぅぅ！ (2017年8月17日 22時) (レス) id: 4b36e90e0a (このIDを非表示/違反報告)
ロゼ(プロフ) - めっちゃ面白かったです。更新頑張って下さいm(_ _)m (2017年2月28日 3時) (レス) id: 5d79736247 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紙袋 | 作成日時：2016年8月11日 11時
