８.ヒーロー ページ9
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SIDE−緑谷
ドンッ
「きゃっ、、！」
路地裏に差し掛かったとき、小さな女の子とぶつかった。
「ご、ごめんね！立てない？大丈夫？？」
見ると、白髪のツノが生えた裸足の女の子がそこに居た。
足を痛めたのか一向に立とうとしない少女を抱き上げようと、手を掛けると＿
「ひっ、＿＿！」
震えてる、？
「壊理＿！」
さらに奥から顔の整った、僕と同じくらいの年齢の女の子も駆け寄ってきた。
しかし、この少女とは違ってこの人はかなり綺麗な身だしなみをしている。
「＿＿にげて。(ボソッ)」
「「、え。」」
通形先輩と声が重なる。
この女の子は一体、何から逃げろと言っているのだろうか。
「まだ間に合う。アイツが来る前に少しでも遠くに＿ッ！」
小声でまたしてもこの少女に話しかけていたが、何かを悟ったのか急に口を閉ざした。
「壊理。ヒーローに迷惑掛けちゃダメだろう。」
「いって。」
女の子の口がそう動いた様に見えた。声は出ていなかった。
「うちの娘がすみませんね、ヒーロー。遊び盛りでケガが多いんですよ、困ったものです。」
ニコッと笑って奥から出てきたそいつは＿＿
「「？！！」」
ナイトアイが追っている男！！！
バサッ
「ぁ、！」
通形先輩にフードを掛けられた。そうか、表情..！「嘘だろ」って感情が顔に出ていた。
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作者名：おさとう | 作成日時：2020年2月17日 0時
