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『俺の何がわかるんだよ！！！』
力任せに叫んでから、ハッと正気に戻る。
…やらかした。
「わからねぇし、わかりたくもねェ！！
お前は弱くなんかねェんだよ。でも…俺よりは弱ェ！！」
当たり前のようにそう言う爆豪クンを呆然と見つめる。
「テメェ、今まで自分より強い奴に会って来なかったんだろ！！
だから弱いフリしてたんだろ！！
俺の方が強いから安心して本気でかかってこいや…！」
右手を小さく爆破させながら口角が上がっている彼を見て、「…はは、」と笑ってしまう。
父親が敵だと、警察に告げられたあの頃。
もし、もしも……爆豪クンと出会えていたら。
こんな回り道せずに、まっすぐな道を進めていたのかな。
『……いいよ、こっからは本気だ。
証明してくれよ、俺が心から自分は弱いと思えるように……お前が証明してくれ。』
もう、無理して笑うのも疲れた。
どうせ今更繕ったって意味ないんだ。
A組の奴らは幻滅して離れていくだろうか。
…友達ごっこだとしても、個性的な彼らと過ごすのは楽しいかもしれないと思えたのにな。
『…いくよ、爆豪クン。』
守備に特化した個性を持っている分、攻撃力がないのはいけないと思って鍛えてきてた。
入試でも、それが役に立ってヒーロー科に受かった。
一気に距離を詰めて爆豪クンの右からの爆破を避けて腹に蹴りを入れる。
重い一撃を入れたのもつかの間、左から爆破が顔面に飛んでくる。
避けきれず爆破を食らいながらも爆豪クンの姿を視界に入れる。
攻める隙が全くないなんて、俺は彼を過大評価し過ぎていたらしい。
しっかり見れば、隙は必ずある。
「ここだ」と見つけた隙をつく様に再び蹴りを入れようとした時だった。
「テメェならそうすると思ったわ。」
爆豪クンの呟く声が聞こえた。
『ッぐぁ…！』
腹にダイレクトにくる痛みと共に、背中にも痛みが走る。
「守木くん、場外！勝者、爆豪くん！」
背中に感じる会場の壁の感触。
爆豪クンの力に耐えきれすに吹っ飛ばされたんだ。
ミッドナイトの声を合図にしたかの様な歓声が聞こえてくる。
「ッハ、どうだよ！俺の方が強ェだろうが！！」
悪人面で笑う彼の姿を捉える。
…ほんと、暴君だなぁ。
『………っ、』
そこで意識が途絶えた。
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洸(プロフ) - とてもいい作品です…！夢主くんの気持ち？に入り込めて、感動…！続き待ってます！ (2020年5月7日 18時) (
レス) id: 6d6b8b4f55 (このIDを非表示/違反報告)
疾風-はやて - 夢主くんいいねー！あの猫かぶってるとこの性格いいと思う！私もあんな感じになりた〜い！ (2020年5月4日 10時) (レス) id: a73b9ea5c2 (このIDを非表示/違反報告)
姫乃(プロフ) - 久しぶりに読おえてからもワクワクしてます！更新頑張ってください。応援してます (2020年3月30日 14時) (レス) id: 6edc1c7592 (このIDを非表示/違反報告)
めい - 好きです！次の更新待ってます！ (2020年3月30日 14時) (レス) id: f3d3ee67c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんみつ | 作成日時：2020年3月28日 12時
