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開始の合図が出てから、爆豪クンは個性で爆破させて俺に攻撃を、俺は個性でバリアを張って守る、の繰り返しだった。
追い詰めようにも相手は爆豪クン。
そんな隙を見せてくれない。
「…ッテメェ、舐めとんのか！！
本気でかかってこいって言っただろうが！」
目を吊り上げて怒鳴る爆豪クンに感心する。
俺が本気じゃないってわかってたのか。
『何言ってるの爆豪クン〜！本気だよ俺〜？』
本気でないのは確かだが、攻められない状況なのも確か。
「…いいか、１回しか言わねえからよく聞け。」
攻撃をやめて、そう言う爆豪クン。
…怒鳴る時の吊り上がった目ではなく、静かな時の、彼が真剣な時に見せる目だ。
完膚なきまでの勝利を求める彼が演技で騙して突然攻撃してくる、なんて戦略は考えないだろう。
そう信用して、距離を置きながら耳を傾ける。
「いい加減その胡散臭い笑いやめろや！
お前は「守木A」だろうが！自分に父親の影探すのやめろ！！」
「…は、」と思わず間抜けな声を漏らしてしまう。
俺に父親の影を探してるのは、周りだ。
「周りに言われたこと鵜呑みにしてテメェが変わる必要なんざねぇンだよ！！
父親と同じ部分探して消すことに必死になって…テメェが一番気にしてんだろ！」
あぁ、胸が苦しい。
友達だと思ってた奴らが離れていく虚無感も、
母親が俺の上で父親の名前を呼びながら喘ぐ姿を見た絶望感も、
父親と同じ目の色、同じ個性を持った嫌悪感も、
自分に正直に生きてきて、
家族からまっすぐな愛をもらって育って、
個性に、自分の強さを誇りに思って生きてきたお前に、
お前に、
『俺の何がわかるんだよ！！！』
語られてたまるか。
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洸(プロフ) - とてもいい作品です…！夢主くんの気持ち？に入り込めて、感動…！続き待ってます！ (2020年5月7日 18時) (
レス) id: 6d6b8b4f55 (このIDを非表示/違反報告)
疾風-はやて - 夢主くんいいねー！あの猫かぶってるとこの性格いいと思う！私もあんな感じになりた〜い！ (2020年5月4日 10時) (レス) id: a73b9ea5c2 (このIDを非表示/違反報告)
姫乃(プロフ) - 久しぶりに読おえてからもワクワクしてます！更新頑張ってください。応援してます (2020年3月30日 14時) (レス) id: 6edc1c7592 (このIDを非表示/違反報告)
めい - 好きです！次の更新待ってます！ (2020年3月30日 14時) (レス) id: f3d3ee67c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんみつ | 作成日時：2020年3月28日 12時
