【MHA】愚を守る【男主】 (ページ10)

今日:8 hit、昨日:2 hit、合計:194,537 hit

＊０９ページ10

「昨日の戦闘訓練、お疲れ。VTRと成績見させてもらった。」

相澤センセーがそう言って爆豪クンと緑谷クンにアドバイスをするように説教をする。
あのセンセー、除籍処分だとか無茶苦茶な事言うけどちゃんと先生してるなと密かに思う。

「HRの本題だ。今日は君らに…学級委員長を決めてもらう。」

「学校っぽいのキタァ…！」と皆の心の声が聞こえてくる気がした。
学級委員かぁ…見るからに学級委員みたいな人いるけど。

「委員長！やりたいです！オレ！」

「俺もー！」

「ウチもやりたいです。」

「リーダーやるやるぅ！」

一気にうるさくなる教室。
よく皆やりたがるな…あんなのセンセーにいいように使われるだけの雑用係だろう。

『俺にそんな大役は務まらないからパス～』

そう言うと前の席の爆豪クンがグン！と振り返って「じゃァ俺に入れろやバリア野郎…！！」と睨まれる。
「あはは、検討しとく～」と返す。

誰が入れるかばーか。

「静粛にしたまえ！」

ほら、まとめてくれる人もういるじゃん。
そう思いながら飯田クンを見る。

彼の話だと、日が浅い中で信頼を最も得ている人物がふさわしいから投票にしよう、と。

そう言いながらも、彼は挙手している。
やりたがってるのにそんな事を提案するなんてバカだなぁ。
そこが彼の良いところなんだろうけど。

そして、

「僕、３票！？」

結果は緑谷クンが委員長、八百万チャンが副委員長。
おかしいなぁ、まさか緑谷クンになるとは思わなかったけど…

「なんでデクに！誰がァ！」

また緑谷クンに噛みつく目の前に座る爆発頭に「ごめんね～」と一応謝っておく。
「オメーに入れるよかわかるけどなぁ…」と瀬呂クンが呆れたように言うのを見て心の中で同意する。

「俺に１票入っている…！誰だかわからないがありがとう…！！」

「他に入れたのね…」

飯田クンが震えているのを見てあぁ、と察する。
緑谷クンに入れたのは麗日チャンと飯田クンだな。

票が入ってないの、俺と麗日チャンと飯田クンと轟クンだけだしね。

八百万チャンに入れたのは轟クンだろう。

こんな簡単に誰が誰に入れたのかわかってしまう投票はなかなかないだろうけど、皆わかってないみたいだ。

委員長という役に緊張してる緑谷クンにアレで大丈夫かと思う。
まあどうにでもなるか。