【MHA】愚を守る【男主】 (ページ6)

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「爆豪少年！次ソレ打ったら強制終了で君らの負けとする！」

隣で平和の象徴サマがアナウンスをした。

戦闘訓練。
みんな真新しいコスチュームに身を包んで、ヒーローらしい格好で、個性を使った戦闘訓練。
ヒーローと敵に別れて闘う。

そんな授業をNO.1ヒーローであるオールマイトが指導してくれる。
今年から雄英の教師になったオールマイト。
初めてのヒーロー基礎学というのもあって、みんなやる気は十分。

『…先生として、止めなくてもいいんですか？』

爆豪クンは緑谷クンのことになると、突然周りが見えなくなる。
幼馴染らしいけど、どうしてあそこまで突っかかるのか。

モニターを見てまるで堪えるかのような顔をする平和の象徴サマを横目で見る。
止めなくてはいけないとわかっていても、止めたくない…そんな顔をする。

俺の問いかけに何も答えず、じっとモニターを見つめてるオールマイト。
…俺たちには、緑谷クン達の声は聞こえていない。
でも、オールマイトには全部聞こえている…止めてはいけないと、そう思ってしまうような会話をしているのかもしれない。

「ヤバそうだってコレ！！先生！！」

モニター越しに本気の爆豪クンと緑谷クンを見て切島クンがオールマイトに言う。
「双方、やめ…」と言いかけて、最後まで言わなかったのは、緑谷クン達には作戦があったからだ。
随分と無茶な方法で勝利した本人の腕は、この前の体力テストと同じように赤紫に変色していた。

「勝負に負けて、試合に勝った…と言うところか。」

『……痛そうだなぁ…大丈夫かね』

まぁ幼馴染同士の喧嘩なんて勝手にやってろ、って感じなんだけども。

それからは、轟クンが瞬殺したり、それぞれのチームワークを見せたり。
最初の試合が激し過ぎたのもあってスムーズに進んでいく。

そして、間も無く俺の番になる。