【MHA】愚を守る【男主】 (ページ36)

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「峰田さん上鳴さん騙しましたね！？」

チアの服を着たA組女子達を見て苦笑いする。
嬉しそうにしてる変態２人もブレないな。

『あはは、皆かわいい服着てるね～』

「やったろ！」と姿こそ見えないけど楽しそうな葉隠チャンに「俺のこと応援してよ～」と投げかけるとしっかり踊ってくれた。

そのあと峰田クンにめちゃくちゃ怒られた。

レクリエーションが終われば１対１のトーナメントだ。
これで、今年の優勝者が決まる。

騎馬戦では心操クンにほとんど任せてしまったから、ここで頑張らないといけない。

ミッドナイトの「レクリエーションの参加は自由」という説明を聞いた後、トーナメント決めのくじ引きをするという時だった。

「あの、すみません。…俺、辞退します。」

手を挙げた尾白クンにざわつく。
わからないよな。折角のチャンスなのに。

でも、彼の目は覚悟を決めていたし、今更何を言っても無駄だろう。

「みんなが力を出し合って、争ってきた場なんだ…！

こんな、こんな訳わかんないままそこに並ぶなんて…俺にはできない…！」

彼は真っ直ぐだ。
ズルになるようなことは避けるようなタイプ。

そんな風に生きられる彼を、ちょっとだけ羨ましくも思う。

自分に正直に、生きているんだな。

「同じ理由から棄権する」とB組の生徒も名乗りを上げた。

「そういう青臭い話はさァ……好み！！」

そして棄権が認められる。
「好みで決めた…！」と皆が思っただろう。

『ほんと、先生がルールの学校だなぁ～』

そのまま、抜けた２人の空きには最後まで上位をキープして頑張っていた鉄哲クン達が出るという話になった。

自分のチャンスを他人にあげちゃうなんて、お人好しばっかりだ。

お人好しだからヒーローになるのか、ヒーローになるからお人好しなのか。