【MHA】愚を守る【男主】 (ページ13)

今日:17 hit、昨日:2 hit、合計:194,546 hit

＊１２ページ13

「今日のヒーロー基礎学だが…俺とオールマイト、そしてもう一人の３人体制で見ることになった。」

「なった」という言葉に違和感を覚えながらも相澤センセーの言葉を静かに聞く。
午後、ヒーロー基礎学を楽しみにしている生徒は少なくなく、相澤センセーが教室に入ってくるまで騒がしかった。まぁチャイムがなった時に飯田クンが静かにしてくれたんだけど。

「ハイ！何するんですか！！」

瀬呂クンが手を挙げて質問すると、「RESCUE」と書かれたカードを相澤センセーが見せる。

「災害、水難なんでもござれ。レスキュー訓練だ！」

救助か、と考える。
クラスの奴らはそれぞれヒーローらしい授業に嬉しそうな顔をする。

俺の個性は、基本的に守備。
今回の訓練も相性が良さそうだ。

盛り上がってガヤガヤとしてきた教室に、相澤センセーが「まだ途中。」と一言。
それで静かになるんだからすごい。
まぁ圧に負けてるんだろうけど。

それからコスチュームの着用は自由でいいということを伝えられる。
守備しかできないようじゃ困るから、ナイフを３本、隠し持てるようなコスチュームという要望に合わせて作ってもらったコスチューム。

この前の戦闘訓練では使うことなくただコスチュームを着ただけだったし、一応もしもの為に着て行こうかと思う。

「訓練場は少し離れたところにあるから、バスに乗って行く。以上、準備開始！」

相澤センセーがそう言うと皆動き出す。
メリハリがあることはいいことだ。
普段から静かにしてくれてるとありがたいが。

結局、サポート会社にコスチュームを預けている緑谷クン以外はコスチュームに着替えていた。
…この前の戦闘訓練は本当に激しかったしな。

「１A集合ー！！」

ピピーッ！と笛を吹きながら委員長クンが呼びかける。

「バスの席順でスムーズにいくよう、番号順で２列に並ぼう！」

「…飯田くん、フルスロットル……」

『元気だなぁ～』

そしてバスが来て、飯田クンの努力は無駄になった。

「こういうタイプだったか…！」

「意味なかったなー！」

芦戸チャンが追い打ちをかけるのに対して、

『まぁまぁ、列になってたおかげでスムーズに乗れたしいいんじゃない～？』

と飯田クンに声を掛ける。
すると、「ありがとう…！」と感動した様子で俺の手を両手で掴んで握手した。

単純なヤツ。