【BORUTO/NARUTO】お兄ちゃん、お姉ちゃん。【短編集】

※注意　続き。↓ ページ11

サラダside
さっき、Aがどんどん忍を倒していってるのを見て、私も燃えたっていうか。
同じように、それ以上に役に立てるように倒し続けた。
もう何人目かも分からなくなってきた頃、すぐその辺りで戦闘中だった
Aの姿が見えなくなっていた。・・・多分、調子に乗って前に突っ込んでいったのだろう。
私はなんとなく分かっていたから、特に追いかけることもしなかった。
もっとも、Aがその辺に倒れてるわけじゃないし、少なくとも無事なのは分かる。

でも、私のこの判断が、間違いだったんだ。

しゃぁんなろぉ！と、明らかなAの声。
お、頑張ってんじゃん。
私も火遁の術や幻術をたくさん使って敵を貶める。

火遁！と、また大きく響くAの声。
・・・でも、その次、“豪火球の術”と言うところは、聞こえなかった。

「・・・A？」

どこにいるかもわからない妹の名前を呼んだ。
頼りになるのは声だけ。私も戦闘中だったけど、必死でAのチャクラを追った。
どこ？どこに、いるの？大丈夫なの？
少しだけ感じ取れた、Aのチャクラ。

残りがもう・・・少ない。私は走り出した。

「Aっ・・・・！！！！Aーーっ！！！！」

周りに構わず、戦場を突っ走る。
寄ってくる敵は地面をひと殴りで一網打尽、ってやつだ。

そして目にしたのは・・・・

横たわるA。彼女の腹から溢れる血。
よく見ると、傷口はそう大きくないように見えた。深さはあるっぽいけど・・・
・・・もしかして、毒？毒を塗った武器でやられた？
考えても私には何もできない。まだ医療忍術も十分に備わってないのに・・・
自分の無力さを嘆きながらこんどはママを探した。

「ママぁ!!!!!!!!来て、よ・・・・！」

『おね、え、ちゃん・・・』
「!!!」
『私、もう・・・・・・・だ、・・め
かも、しれない』
「バカ!そういうこと言わないで！！」
『毒が盛られたことにも気づかないで・・・ほんとバカだった』
「ねぇ、喋っちゃだめ、もう・・・」

だんだん浅くなるAの呼吸。
焦り、恐怖、不安・・・そういう感情が一気に私を襲った。
どうしよう
このままじゃ
本当に・・・・・

「サラダ！！！A！！！！っ」
「大丈夫か？！」

この声。私の大好きな、今一番ほしかった人たちの声。

「ママ…パパ…！！！」



続くよ！

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