ジョングクくんのお嫁さん。2 (ページ14)

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「こちらこそいつもお世話になってます」

とニコッと話しかけているのを見て、

………………少し、いやかなりグサッと来た。

……………わかんないもんだもんなぁ、そりゃあしょうがない。なんて、強がってるが心は泣きそうだ。

何なの？

あれだけ、さんざん言っておいて、

正体が芸能人だから愛想を振り撒くの？

なんて。

行き場のない感情をどうしていいかわからない。

「………………ママ？」

「私、BTSの大ファンなんです！ライブにも行かせてもらったりしてて…………」

結局そこが狙いって訳か。

あぁ、ほんと泣きそう。

今すぐ、この場から逃げ出したい。

『ソンウや、準備できた？パパ呼んできてくれる？帰るよーって』

「うん！」

さすがに自分で会話を中断する勇気なんてない。

グクが、戻ってきた際に、

少し服からわかるほどの甘ったるい香水の匂いに、嫌気がさした。

…………来なきゃよかった、なんて思ってしまう私は、

きっと、最低だ。