青が宿る 3

24. ページ25

.


考えるよりも体が先に動いた。

小さなその体を抱き締めれば
あっという間の衝撃に息が出来なくなる。






YG「テヒョンアッ！！！！！」

ユンギヒョン、ごめん。



約束は守れそうにないよ。

俺の体が動かなくて
そのうちぼんやりとしてきて
だけど声だけはよく聞こえる。




ゆるして。





ユンギヒョンとAが助かるのなら
俺は、どうなったっていいんだ。






まるでユンギヒョンの死によってもたらされる
空白の部分を俺は埋めるみたい。


何も望まない。




俺以外のメンバーが、
生きてくれれば。









『………て、ひょ、ん……』



朦朧とした意識の中で
君の声はよく透き通る。








あいしてる。

きえないで。





それは、ずっと心で呟いた。

最後に言うのは何にしよう。








ああ、これがいい。
本当の別れを告げるのは
これが最後になりそうだから。





好きだったよ、
愛しているよ、ずっと。




だから、




青が散る時に
君に告げる


「───なかないで」と。

25.→←23.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す