青が宿る 2

09. ページ10

.


『…っ、どれだけ泣いてもさ、
どれだけ、何を考えてもさぁっ…

ゆめじゃ、ないのがっ…』

TH「…辛いよね」

『うんっ…』



どうしようもなく涙が溢れて
明日もまた目が腫れるだろうけれど
そんなことはどうだっていい。







TH「…助けよう、絶対」

『あた、りまえじゃん…』

TH「…毎日そんな泣いたら不審に思われるよ。
もうちょっとポーカーフェイスになりなよ。


…っ、ごめんね、ごめん…
俺が、間に合わなかったんだよねっ、」





二人して成人してるのに
ばかみたいに泣いてるのは
きっと他所から見たら変だと思われるかな。



でも、
だけど、泣かないと。



前に進むことすら出来ない。






『…っ、テヒョンア、
ずっと、辛かったでしょ…？』



テヒョンアは心配を見せないから
一人で抱え込んで
今まで生きてきたんだよね。


わたし、知らなかったよ。
何も知らずに好き勝手やっててさ。




…苦しみを、分かち合うのすらしてなくてごめん。








『…っごめんね、ごめんねぇっ…』

TH「…泣くなよ、ばか」

『そっちだって、泣いてるのにっ、』




もうすぐ冬の空の下で
二人して抱き合って泣いた。





TH「…二人は、強いって、見せつけてやろ。
俺とお前じゃん。

ずっとデビュー前からの絆があるからさ、」





"きっと、大丈夫だよ"



───そう、信じて。

10.→←08.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す