ジョングクの＊＊＊係 Ⅱ (ページ9)

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次の第二部が幕を開けて、
うちのメンバーたちもちらほら。

クオズとわたしは第一部で終了していたから、
後はゆっくり観客として楽しめば良い。

「あ、A！」

『オッパ』

「お疲れ、ミンギュも。良かったよ」

『本当？ありがとう』

褒めてもらえるのはやっぱりいくつになっても
嬉しいものだ。

「お、ジョングギの始まるよ」

…正直に言うと、観たくなかった。
けれどオッパたちの前でそうするわけにもいかなかったのだ。

「ミランちゃんとかぁ…」

「うっわ衣装あそこだけ別格。
ジョングク王子様みたいだねぇ」

見守る兄たちは横からガヤガヤ。
…ただ、気分が悪かった。

嬉しそうにするシンデレラと、
王子様だなんて。

そんなの、やめてよ。

途中、ジョングクがこちらに気付いて、
わたしと目が合った…ように思えた。

あぁ、わたしはシンデレラになれない。
そう思うと、あの嫌な香水の匂いがした気がして、ひどく気分が悪くなる。

『…ご、めん。お手洗い行ってくるね…』

「顔色悪いけど、大丈夫、A？」

『う、ん、だ、いじょうぶだから』

観たくなかった。
逃げ出したかった。

わたし以外の誰かが、幸せの魔法にかかるのを。

席を立った瞬間に、頭痛が襲ってくる。
思わず立ちくらみもしてしゃがみこんでしまった。

「A、大丈夫!?」

「医務室連れていこう」

聞こえる心配の数々の声。

「Aっ、大丈夫っ？」

やめて。やめて。

そんなところで、
登場してこないでよ…ジョングク。