ジョングクの＊＊＊係 Ⅱ (ページ7)

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「あれ、ミンギュ」

「あ、オッパ遅い！」

「お前が早いんだよ」

「おー、ジョングギ。…何と言うか…詐欺だな」

「ぶっ飛ばすぞ」

ジョングクの衣装のデザインは、
白いタキシード風で、よく似合っていた。

黒いサラサラな髪に、
ぱっちりな目に、うすい唇。

…ついこの間まではわたしのいる場所に、
今はミランちゃんがいる。

そう考えるだけで恐ろしくなった。
…わたしの認識が甘かったんだ、きっと。

ジョングクの相手なだけで、
彼に本命が出来たらそれまでだ。

おとぎ話みたいに、何もかも魔法で解決が出来る関係じゃなかったのかな、なんて。

あの特別だと言ってくれた夜が、ひどく懐かしく思えた。

「…行こ、ミンギュ。そろそろスタンバイしなきゃ」

「あ、あぁそうだね。じゃ、また」

一度も振り返ることなく、
ヒールの音を響かせて歩く。

わたしは、もっともっと強くならなくちゃ。

けれど、

この泣きそうでたまらなくなる感情に、
名前を付けたら本当にわたしがジョングクに、

恋をしているみたいで、
どうしようもなく自分が馬鹿に思えた。