ジョングクの＊＊＊係 Ⅱ (ページ3)

今日:21 hit、昨日:118 hit、合計:1,116,528 hit

＊51 ページ3

過酷なスケジュールを終え、家に帰る頃にはクタクタだった。

いつものようにオッパを見送ってから、
ジョングクと扉まで歩く。

「…なぁ、A」

『…何？』

「今日、何か変じゃない？」

こちらを真っ直ぐに見つめる目。

『…なんで？別に普通だけど…』

「嘘でしょ」

そうやって、またわたしを惑わせてくるんだ。
手を引かれるように部屋に連れ込まれて、

ざらざらとした舌がわたしの中に入り込んでくる。

『…っ、は』

「……何かあった？」

やめて、やめて。
そんな、他の人の香水の香りなんて漂わせないでよ。

『…ごめん、今日は無理』

「…珍しい」

『疲れてるの。…"アレ"の最中だし…』

嘘だった。
今日はとにかく嫌だった。

「今月早くない？」

『…疲れてるのかも』

「体調気を付けなよ？
薬飲んだ？お腹は？痛くない？」

『ん、大丈夫』

嘘をつくことは、こんなにも罪悪感を背負わなければならないのか、とつくづく思う。

けれど、今は耐えられなかった。

ずっとわたしだけが知ってるジョングクが、
ミランちゃんの香水のせいで、

わたしの知らない色に染まっていくのが、
怖くて仕方がなかったんだ。