ジョングクの＊＊＊係 Ⅱ (ページ15)

今日:23 hit、昨日:118 hit、合計:1,116,530 hit

＊63 ページ15

何を言われているか分からなかった。
まるで、違う世界にいるかのようだった。

引き入れられた玄関先で、わたしは固まってしまった。

「え、A？聞いてる？」

『…は？』

思わず、出てきた言葉がそれ。
本当に意味が分からなかった。

『…こ、いびと？』

「Aを拘束したらいけないと思って今までわざと曖昧にしてたんだけど…

俺も好きだし、Aも好きでいてくれてるんだから。付き合おう、俺たち」

…わたしは呆気に取られていた。
今までの相手にもこういう話を持ちかけている可能性は捨てきれない。

『…意味分かってる？』

「もちろん」

『…バレたら、』

だなんて考えたくはなかったけれど。

「どうせこの時点でアウトでしょ。
俺、言っとくけどお前以外と付き合った経験もない。

…アソビでしか経験ないから」

まるでわたしの心を読んだかのように説明してくるジョングク。

…ありえない。
わたしが泣いて苦しんでいた問題を、

たった四文字で片付けるなんて、

『………ばか』

悩んでたのがばかみたいで、
つくづく何てちっぽけな悩みだったのか思い知らされた。