ジョングクの＊＊＊係 Ⅱ (ページ14)

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悔しかった。
ミランちゃんを初めて見た時に、込み上げてきた感情がそれだった。

あんなに堂々と抱きついて、
人前で自分の好きなように笑顔で名前を呼べることが羨ましかった。

もちろんわたしだって、そんなことは望んでいないつもりだった。
けれど、あの香水を嗅いだ時に、

ジョングクが離れていったかのようで、
寂しくてどうしようもなく依存していると思った。

「…それで？」

『…でも、成り立たないから』

わたしたちは、ただの相手だ。
お互いに誰を想おうと関係がない。

もし、仮にわたしたちが相思相愛だったとしても、もっと話がややこしくなるだけだから。

グループ恋愛禁止の、契約を破ることになる。

「…ごめん、気付いてやれなかった」

『…ジョングクは悪くないよ』

悪いのは、わたし。
彼に溺れたわたしのせい。

そもそも、すべての始まりはわたしだったから。

『…好きになって、ごめん』

愛してしまって、ごめん。

「…そうだね、…やめよう、こんな曖昧な関係は」

ああ、すべてが終わる。
わたしの恐れていたことが起きようとしている。

「だから、」

その続きは聞きたくなかった。

「…だから、

この関係に名前を付けよう、

"恋人"として、また始めよう」