てひょんのぬな。

ててくんとようちえん ページ4

「すみません、Aちゃん…」

『あ、テテくんママ』

「……また、いつものタイムが…」

『任せてください』



基本的に扉を挟んだうちにテテくんママがやって来るという行動は、
テテくんが絶賛不機嫌ということだ。




「ほら、テテ。Aちゃん来てくれたよ」

『テテくん』

「やっ！！！テテいかないもん」



………これは、まずいな。
一度決めたらとことん突き通す勢いだな。



テテくんは、朝の目覚めが機嫌によって変わる。
良ければそれに越したことはないんだけど…

悪ければ一歩も動こうとしないのだ。



テテくんママは仕事で時間が押してるし……
困ったなぁ。






「こら、テテ。いい加減にしなさい」

「……………テテやだもん」



ふいっ、と横を向いてしまったテテくん。




『よかったらテテくん幼稚園に送っていきましょうか？』

「いや、でも……」

『お母さんもう出なくちゃならないんでしょ？


テテくん、ママがもうバイバイしなくちゃならないって。

その代わりヌナと行こう。
そしたら行ける？』




「…………ぬなと？」

『うん、幼稚園まで一緒に行こ？』

「………いく」




よーし、ひとまず面倒事回避。

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