紅一点、辞めます 2

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『……………ごめんなさい、私。迷惑ばっかりかけてしまって、』

「どうして謝るの？Aは謝らなくていいの。


……………謝るのは僕たちだもん」






どうして、彼らが謝らなければいけないのかはわからなくて。

私はただでさえ、記憶もないわけだし、



ダンスだって、ボーカルだって今じゃ何もできないのに。









だから。

もう、これ以上足を引っ張りたくなくて。







『………………あの、お願いがあるんです』





ここで勇気を振り絞って、傷つくのは私だけでいい。




すべてを捨てるのは、私だけでいいから。






「何？何でも、言ってくれて、」

『………………辞めさせてもらえませんか』

「……………え？」





驚いたように目を見開くメンバーさんたち。


何と思われようと、構わない。








『……………もう、ステージに立てる保証だって、


記憶を思い出す保証だってないんです。






いるだけ、無駄で、皆さんにご迷惑をお掛けしてしまうと思うので。





……………辞めさせて、ください』

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