□ ページ7
驚いたように目を見開く男の人。
イケメンってどんな表情でもイケメンだ。
私もこんな顔に生まれたかったよ、なんてつくづく思う。
ま、こんなイケメンすぎたり可愛すぎたりだったら色々大変だろうな。
『あ、の。………大丈夫ですか?』
さっきから、手震えてるし。
体調でも悪いのかな。
「……………A、なの?名前、」
『そうですけど……………?』
もう一度、聞き返されるほどそんなに珍しい名前ではないとは思うんだけど………
「…………………ごめんね、ちょっと」
『……大丈夫ですか?』
何かを、こらえているようなそんな気がしたから。
「うん、大丈夫。…心配してくれて、ありがとう」
少し、落ち着いたみたい。よかった。
次のメンバーに移動してくれ、とのアナウンスがかかる。
『ありがとうございました』
「あ、A、………ちゃん」
咄嗟に手を掴まれて、固まってしまう私。
な、なんだ???
「…………………また、来てくれるかな。
ずっと、待ってる、から」
途切れ途切れの言葉が、
少し涙混じりだったのは、気のせい?
863人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:つばき。 | 作成日時:2020年5月27日 12時