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■ ページ41
どうして。
どうして、僕の大切な人は、みんな置いていこうとするの？
「……………こんなのっ、あんまりだよ…………っ！」
やっと、Aの死から立ち直れそうだったのに。
神様はどこまでも残酷で。
手術室の前で、あの日と同じように待つことしかできない。
「…………ソラちゃん、………ごめんね」
「なんでソクジンさんが謝るんですか。
…………大丈夫です。きっと、Aなら、大丈夫」
2人で、ただ待つことしかできない。
全部、僕のせいなのかな。
あれだけ溢れ出ていた涙は、1滴も流れない。
こんな形で乾いてほしくなかった。
どうして。
「…………………Aちゃっ、ん…………！」
もう、わかった。
気づくのが遅すぎたんだ。
この名前を呼ぶのは、
Aに向けてじゃなかった。
Aちゃん、君なんだよ。
お願いだから、
もうこれ以上。
僕から誰も、離れないでいて。
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作者名：つばき。
| 作成日時：2020年5月27日 12時
