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お願いだから、どこにも行かないで。
僕を、置いていかないでよ。
『ソクジナ』
僕の名前を呼ぶ、懐かしい声。
どうして、君は行ってしまったの。
いつも、一緒だって言ったじゃん。
これからも8人で頑張ろうって言ってたじゃん。
どうして、
ねぇ、どうして?
「………………Aっ、」
君の名前を呼ぶ度に、涙が溢れてくるんだ。
毎日乾かなくて、
ずっと、
泣き続けてる。
『………………ごめんね、ソクジナ』
そんな風に謝るのなら、
もっと一緒にいてほしかった。
"ソクジナは永遠のパートナーだね"
それは、仲間として?
それとも?
その続きを聞きたかったのに。
あの時、好きだと言っていたらよかったのかな。
『…………ごめんね』
夢だとわかっていても、手をのばしてしまう。
届かないのに、
それでも。
『…………………ソクジンさん』
今は、その声をもう少しだけ、
聞いてもいいかな。
これは、
どっちの、君なの?
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作者名:つばき。 | 作成日時:2020年5月27日 12時