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「元々、Aとは練習生に知り合ったんです。
同い年って、周りにあまりいなくて。
実生活でも末っ子だし、どこか年下の子達がよそよそしくて、よく凹んでました。
本当に、ここでやっていけるのかなって。
そこに、現れたのが、A。
初めは驚きました。女の子がどうしてこんなところにいるんだって、思った。
うちの事務所は、基本的にナムジャしかいなくて。
しかも、同い年で。
デビューが決まった時、不安だったんです。
こうやって、長男としてまとめていけるのか、
僕には、その能力がないのにって。
背中を押してくれたのも、A。
いつも、練習に最後まで付き合ってくれたのも、A。
………………僕の思い出に、Aがいない時なんて、なかった。
……………今でも、忘れられなかった。
ずっと、活動休止中も、頭を離れなかった。
でもきっと、それはメンバーだったから、じゃない。
………………僕は、彼女のことが、好きだったんです」
ぐびっと、お酒を飲みながら、
ぼそぼそと話始めたソクジンさん。
「…………………A」
お願いだから、
そんな目で、私を見ないで。
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作者名:つばき。 | 作成日時:2020年5月27日 12時