交際 0 日婚 Ⅱ【YG】 (ページ29)

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「俺が欲しいのはこっち」

トントン、と軽く自分の唇を叩くユンギ。

…………悔しい、絵になりすぎてる。

『は、嫌だから』

「ずっと我慢してるの気づいてる？

スンジュにはあれだけほっぺにするくせに、
夫にはないの？」

……………私は、一応結婚するまでそういうのを全く知らずに育ってきた。

だからか、いまいち慣れないというか。

というより、単に恥ずかしくて自分から出来ない。

『……………ない』

「え、ドライだな。

……………ま、いっか。俺からしたらいい話だしな」

そうして、優しくキスをされる。

ユンギとのそれは、久々でひたすら甘い。

それだけでも、大概クラクラしてしまうのに、
2度目は、もっと深くて。

あぁ、酸欠になりそうだ。

『………………んっ、』

止めて、との合図に胸をドンドン叩くのだけれど

全然やめてくれない。

「…………ははっ、すげぇ顔」

『………酸欠で死にそうだった』

「まだまだ付き合ってもらわないと。

あ、焦げてる」

『え、嘘っ！』

唐揚げが、半分焦げた。