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69. ページ24
「ぼく、うごかないもん」
『………本当に起きてるの？』
「うん」
一度決めたら動こうとしないところは、ゆんちゃんにそっくりすぎる。
性格まで似てしまうとは、遺伝恐るべし。
いつも寂しい思いをしているであろうスンジュに、これ以上ダメと言うわけにもいかず。
玄関で、うとうととしながら待っている。
夏でよかった。まだ風邪引かないし。
このまま寝たら、寝室に運べばいいか。
「ママ」
『ん？』
「……………パパ、かえってきたらね、
おしえて、ね………」
よほど我慢していたのか、すやすやと眠ってしまったスンジュ。
こうなったら起きないだろうな。
「ただいま〜………………え、」
『あ、おかえり』
「…………スンジュ？」
そりゃ、ビックリするよね。
『どうしてもゆんちゃんに会いたいって駄々こねててね。
さっき寝ちゃったの。運んでくるね』
起こさないように小声で。
「……………俺、運んでもいい？」
『………ふふ、もちろん』
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作者名：つばき。
| 作成日時：2020年7月7日 7時
