44話 ページ46
.
「おやすみ、Aちゃん」
『ん…おやすみなさい』
．
さっきまでの表情を消したluzくんは
笑顔で私に手を振った
そんなluzくんに小さく手を振り返したけど、ほとんど顔を見れず私はタクシーに乗り込んだ
「お客さん、どちらまで？」
『あ…えっと、______までお願いします』
タクシーの運転手に行き先を伝えてから視線を戻すとさっきまでいたluzくんの姿はもう無かった
きっと部屋に戻ったんだろう
．
私は、結局何も答えなかった
あの場で出た答えは、
どの言葉を選んでもluzくんを納得させるもの
なんてないと思った
黙り込む私の手を引き、luzくんは私に明るく振る舞い笑顔を向けて「行こう」と言ってくれた
若干目元を赤くしていたことは、
すぐに気づいた
．
luzくんは
曖昧な私の答えを待とうとしてくれている
まだ私が彼のことを好きだと知っていて、
真剣な想いをぶつけている
『何…意地張ってんだろ、私』
さっきまで堪えていた涙が溢れ出す
貴方に好きと伝えれば何か変わるのかな
手に届く幸せを掴んでいたら
誰も傷ついてなかったかな
私はもう
彼の後ろ姿だけじゃ満たせない
．
声が聞きたい
私は鞄の中にあるスマホを手探りで探して
電源ボタンを押した
10数件ほどのたくさんの通知を掻き分けて
彼とのトーク画面を液晶に映す
今思えば、私から電話するのって初めて。
ドクドクと心臓の鳴る音が止まず、
震える手をなんとか抑える
『…っ』
通話画面に切り替わった
．
ドクｯ……ドクｯ……
揃わないリズムで鼓動が全身に響く
私の中の血が騒いで呼吸が浅くなった
．
まふくん
．
．
《……A？》
甘い声が体の芯を溶かすように木霊した
.
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ぽんず(プロフ) - 更新楽しみに待ってます♪ (2019年1月11日 6時) (
レス) id: 98acc9f874 (このIDを非表示/違反報告)
Maa(プロフ) - ぽんずさん» 読んでいただきありがとうございます！更新頑張ります！！ (2019年1月9日 17時) (レス) id: 5b07d0752a (このIDを非表示/違反報告)
Maa(プロフ) - アリスさん» もう少しでわかります( ´艸｀)面白い作品になるように頑張ります！！ありがとうございます！ (2019年1月9日 17時) (レス) id: 5b07d0752a (このIDを非表示/違反報告)
ぽんず(プロフ) - 続きが気になる….！！！ (2019年1月9日 7時) (レス) id: 98acc9f874 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - まだ出ていない人…そらるさんかな？うぅー続きがきになる！更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2019年1月8日 0時) (レス) id: db92432c81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Maa | 作成日時：2018年11月13日 18時
