32話 ページ34
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ギシギシと鳴り止まない
ベットのスプリング音に脳が揺れる
彼によって絡められた手は熱く、
指先はひやりと冷たい
「…んっ…」
暗い部屋の中の彼の声ひとつひとつに
快感を覚えた身体が彼を求めようとする
「…っつ、もう…むり」
『…いく?』
彼は力んだ手をより一層強める
そんな彼の背筋を私はゆっくりと指でなぞった
「…っあ!」
震えた彼が達したと同時に
彼のモノが一気に引き抜かれた
さすがに息が切れ、私も必死に酸素を求める
少し距離をとった彼を見ると
大きく肩を上下に揺らしながら呼吸を整えて、
ゆっくりと頭を上げて私を見た
「…今日のA、意地悪だね」
横目で表情なく見つめられて
まるで睨まれてるみたい
『…っなに、嫌なの』
「ううん」
ほんの少し口角を上げてニッと笑う
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「最高」
と言われ、もう一度唇を塞がれた
優しく触れるだけのキス
唇が離れてまた触れて
その繰り返し
ちゅっちゅっと短めのリップ音だけが部屋に響いた
「A」
彼は唇を離し、私を見た
「来てくれてありがとう」
少しだけ顔を傾け
ふわっと優しい笑顔を向ける彼
熱のせいか赤い顔はより一層私をときめかせる
その時思った
なんて可愛い人なんだろう
ぶわぁと顔が熱を帯びるのがわかる
そんなに無邪気に微笑んだりするんだ
私の知らない彼の表情を知った
見つめる私の頭を撫でて、彼は服を着ようと手を伸ばす
いつものおしゃれな服とは違った
真っ黒の部屋着
そして毛布にくるまった私の前に
白色のスウェットを差し出した
『?』
何かと思い、スウェットと彼を交互に見る
「今日泊まってくよね?」
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え
今なんて言いましたか
首を傾げる彼の言葉を必死に再生し直す
泊まる…?
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『!?!?』
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ぽんず(プロフ) - 更新楽しみに待ってます♪ (2019年1月11日 6時) (レス) id: 98acc9f874 (このIDを非表示/違反報告)
Maa(プロフ) - ぽんずさん» 読んでいただきありがとうございます!更新頑張ります!! (2019年1月9日 17時) (レス) id: 5b07d0752a (このIDを非表示/違反報告)
Maa(プロフ) - アリスさん» もう少しでわかります( ´艸`)面白い作品になるように頑張ります!!ありがとうございます! (2019年1月9日 17時) (レス) id: 5b07d0752a (このIDを非表示/違反報告)
ぽんず(プロフ) - 続きが気になる….!!! (2019年1月9日 7時) (レス) id: 98acc9f874 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - まだ出ていない人…そらるさんかな?うぅー続きがきになる!更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2019年1月8日 0時) (レス) id: db92432c81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Maa | 作成日時:2018年11月13日 18時