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挽回３ ページ4
「え…あ、そうでしたわね…」
「はい」
「お恥ずかしながら、お名前を、と思いまして…」
本当に恥ずかしい
恐らくは自分で拒絶しているであろう人に、今度は『話せ』などと
なんて横暴な令嬢だろうか
いや、そんな令嬢だったのだろうけども…
「え？名前、ですか？」
「はい」
それでも、駄目だ
この人といつからいたのかも全く覚えていない
でも、絶対に一年はある
どこか懐かしい感じ
それだけ
なのに、今更？
とは思う
名前、覚えていないという事実は本当に申し訳ない
．
そう、ビクビクしながら相手の回答を待つ
馬車の中では私と執事の方だけ
この沈黙が痛い
すると、
「ut」
「え？u…」
「utですよ、お嬢様」
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作者名：C.l.1
| 作成日時：2020年2月26日 17時
