愛を欲した私が悪い【鬼滅の刃】【短編集】

蜜璃で狂愛 ページ16

．






いつでも可愛らしくて、誰にでもときめく貴方






蜜「伊黒さん、今日も蛇みたいにネチネチしていて素敵！」





こんな風に






でも私には、







蜜「あ、Aさん、こんにちは！」






ときめいてくれない


いや、別にときめかれたいってわけじゃないけど……私だけ違うみたいで嫌だ




同い年なのに、さん付けとか








でも、私にときめかない彼女が、こんなことを言っていた







蜜「最近、Aさんのお顔ばかり見ているような……」




貴「え？久しぶりに会ったと思うけど…？」








そう、彼女と私は、私の記憶なら一か月ぶり

久しぶりに蜜璃ちゃんの声を聞いたな…と思うくらい








当の本人は首を傾げ、頭の中で考えているようだった




そのあと、何かを思い出したみたいで、晴れやかに言った








蜜「あっ、そうでした！昨日も屋敷で会ったじゃないですか〜！」





え？

屋敷？蜜璃ちゃんの？






蜜「Aさんのですよ！」






……見間違いでは？






貴「蜜璃ちゃん、本当にそれ、私だった？」





蜜「面白い冗談ですね？とても可愛い後ろ姿だったので、絶対にAさんです！」








．








なにか、引っかかった


後ろ姿……私は昨日、一日中、自分の部屋にいたはずだ……




蜜璃ちゃんの気配はしなかった……

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