浪漫.51 ページ6
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川上とは｢カステエラ忘れないでくださいねー｣と、
藤田とは｢遅くならないうちに帰りますよ。｣と言って、別れた。
残ったのは、菱田と泉だ。
なんやかんやでこの二人とはよく一緒にいる気がする。
出来ればまた三人でどこかに出掛けたい。
そんなことを思っているのは、泉も菱田も同じ。
だが生憎、Aは少しやりたいことがあった。
｢…あんたは、｣と泉にこの後の予定を聞かれて、曖昧に｢あー…ちょっと私用事。｣とはぐらかす。
そんな返事を返されると思っていなかった2人。
少し目を見開いた後、｢…あっそ。｣｢じゃ俺も用があるから。それじゃ。｣と言われる。
昨日の今日で上手く笑えず、うんと言う間もなく顔を背けた。
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｢ありがとうございます。｣
そう言って俥から下りる。
やって来たのは、日比谷公園。
Aが明治に来た時、何故か居た場所。
あの時、Aはちゃんとチャーリーから最後まで話を聞いていない。
もしかしたらとやって来た…が、そんな簡単に見つかるのなら苦労はしない。
日が落ちていないからか、まだ人通りも絶えない。
｢あの派手な服装だったらすぐ分かるしな…｣なんて思いながら、ふらっと歩く。
すると、後ろから｢…あれお前、たしか春草の恋人のっ……｣と聞き覚えのある声が耳に入った。
ぱっと振り向くと、予想的中。
菱田の同級生、横山大観だ。
後ろには、随分整った顔の男の子も居る。
｢横山じゃん。あと私春草の恋人じゃないから。｣なんて言いながら、二人の傍に駆け寄った。
横｢久しぶりだな。｣
｢ん。｣
滝｢…あ、この子が前に言ってたあの？｣
横｢あぁそうだ。Aにも紹介するよ、滝廉太郎。｣
滝｢はじめまして。滝廉太郎です。音楽院生だから、同い歳くらいかな？よろしくね。｣
｢今井Aです。こちらこそよろしくお願いします。｣
横｢そうそうAは魂依なんだよ！何かあったら助けてもらえ廉太郎。｣
｢？廉太郎なんか困ってんの？｣
滝｢あー…っと…、昔から僕なんだか物の怪に憑かれやすい体質らしくて。正直大変なんだ。｣
｢物の怪に…憑かれる……。｣
あまり聞き慣れないワードに、もう一度繰り返し呟いてしまう。
実感が湧かないのだ。
現にAには、梅雨という身近な存在の物の怪がいるし、白雪だって誰かにとり憑いていたわけではなかった。
でもやっぱり、悪さをする物の怪も中にはいる。
嫌な空気。
居心地が悪くなる。
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み ゅ ー ぽ む 。(プロフ) - ちょこれーとさん» 私ハピエン厨なくせにそこまでいくのに死ぬほどシリアスにしたい民だから、良ければ付き合ってやってください…最後は幸せにするぞ！！笑 (2019年12月12日 16時) (
レス) id: 60c355a2ab (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - なんかラストに向けてが切ない… (2019年12月10日 19時) (レス) id: adc186f0a4 (このIDを非表示/違反報告)
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